二文字熟語と取り組む その33 「傾城」

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島原

「北方有佳人  絶世独立 一顧傾人城  再顧傾人国」
「北方に佳人有り、絶世は独り立つ、一顧すれば人の城を傾け、再顧すれば人の国を傾く」

前漢の歴史を紀伝体で記した書。紀元後80年ころ作られたとあります。中国二十四史の一つです。漢書は一つの王朝に区切って書かれたといわれます。代々の王朝を通して描いたのが通史でその代表が「史記」といわれます。

「漢書」に外戚伝という、名前の通り家族や親族のことを記した文書があります。親に対する「孝」を重んじる儒教社会が中国。君主が人々に対する模範として、率先して母親やその親族に対して礼を尽くすべきことを記しています。そこに「傾城」(けいせい)の故事がでてくるのは興味あることです。

「傾城」とは、絶世の美女です。別名は「傾国」。もう一つは、太夫や天神など上級の遊女のことです。君主がその美しさに夢中になって、城を傾けて(滅ぼして)しまうというのです。色香におぼれて城も国も顧みないほどの美女、たとえば楊貴妃のような女性は、いつの時代にもいたのでしょう。「傾城」は別名、「契情」ともいわれます。音意共にうつした当て字です。

「傾城」にはいろいろなフレーズがあります。「傾城に誠なし」、「傾城に可愛がられて運の尽き」とは男性をおちょくるギャグです。
「傾城の恋はまことの恋ならで 金持って来いが ほんの恋なり」は、花魁や遊女の逞しさをうたっています。

二文字熟語と取り組む その32 「狷介」

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「狷介」(けんかい)をいくつかの辞書を調べると、「心が狭く,自分の考えに固執し,人の考えを素直に聞こうとしない・こと(さま)」、「自分の意思をまげず人と和合しないこと」、「自ら守ること厳しく妥協しない」とあります。「狷介な人物」とか「 狷介孤高」といった四文字熟語もあります。

「許は狷介の士なるも未だ尭の心に達せず」という例文もあります。許とは人の名前です。「尭」とは「さとる」「たかい」「けだかい」という意味です。「狷」 は分を守って不義をしない意、「介」はかたい意とあります。ということは、現在は多く悪い意味で使われるのですが、これとは異なるニュアンスがあります。興味あることです。

今日、心がせまい、気がみじかい、かたいじ、強情っぱり 、意地っぱり、 頑なといったように使われる「狷介」ですが、「自ら守ること厳しく妥協しない」、「指南または規律に抵抗する」という意味があったのですから、時代を経ると意味が変わってくることに少々驚きます。

二文字熟語と取り組む その30 「注進」

img_0 416804_137495110613155001761_600 789「事変を注して上に申し進めること、大事を急いで報告すること」と広辞苑にあります。「注進」は告げ口という含みを持って使われることもあります。発言や報告に対して非難する意味合いでも用いられます。

現在、「注進」の語を使う表現はあまり報道などでは聞かれなくなりました。その理由の一つですが、土地やその状況を調査し、その明細を注記して具申したものが「注進状」と呼ばれていました。それが見られたのは平安時代後期から室町時代にかけてということです。相当古いものですから聞かない訳です。

最近では、自分の意見に反論しない「イエスマン」で周囲を固め、知人などを通して二人の弁護士を特別調査委員に任命し、裸の王様になってしまった首長がいました。自分が裸だと気づかない、周囲にそのことを指摘する人間を置かなかったので「注進」するような調査はできなかったのです。「事件」はすっかり迷宮入りとなりました。大事な税金の行方をうやむやにしていいのでしょうか。ほくそ笑むのは一体誰でしょうか?

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二文字熟語と取り組む その29 「字統」

38053_M denpou_4 429再々度、白川静氏の著作についてです。「字統」という余り聞き慣れない辞書があります。「字源の解明を試みた書」とあります。漢字の構造を通じて字の初形と初義とを明らかにし、字源の字書である「語史的字書」であると著者は述べています。

今回の二字熟語は「伝法」です。「デンボウ」ともいわれます。字統によってその語源を調べてみましたが、なかなか面白いです。まずは「伝法」の意味です。次の四つから成るとしています。
1) 仏法で師から弟子に伝えること
2) 江戸浅草伝法院の下男などが寺の威光を頼んで、無銭で芝居や見世物などを見物する無法な振る舞いをした
3) 悪ずれして乱暴な言行をすること、無頼漢、ならずもの
4) いなせな態度、特に女が勇み肌をまねること

4) の意味から「伝法な口をきく」というフレーズが生まれます。男の言行をいうフレーズではありません。

「伝」という漢字は、「故郷を棄てて四方に仕官を求め、諸国を歴遊すること」とされます。やがて馬車を乗り継いで歩くさまから「駅伝」という語が生まれます。

「法」は犯罪者を海に投げ入れる古代的な刑罰の法を原義とするようです。刑罰の法、法則、法制を示し、法、規範の意となります。

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二文字熟語と取り組む その28 「奢侈」

o0600030012358060995 U7526P1503DT20131105164153 32098837_main_l「奢侈」には二つの様があります。第一は、度を過ぎて贅沢なこと、第二は身分不相応な生活をすることです。「奢侈に流れる」とか「奢侈な生活をする」といった具合です。

「奢」は訓読みでは、「おごる」とか「おごり」となります。「侈」は、もともとは、「居の周囲をめぐらす土堤のことで、他を侵し奢る意象の字」とあります。尊大を装って他を誇る、という意味です。意味を分解しますと、1) おごる、ほこる、他をあなどる、2) 多い、大きい、広い、はる、3) ほしいまま、みだら、度を超える、4) ひらく、はなれる、ほりがない、という意味だそうです。

「奢」に似た語に「傲」があります。「どちらも呪能を争うもので、奢るというのは本来は呪力を争う呪的な性格の語」とされます。必要程度や分限を越えた暮らしをすることが「奢侈」。

ついでですが、「贅沢」という語です。贅沢の「贅」は、お金に代わって使用する宝貝の「貝」に「余分」「有り余る」を意味する「敖」で、余計な財貨が有り余っていることを表した会意文字とされます。 贅沢の「沢」は、たたえた水を表し「つや」や「うるおい」を意味します。

おごっていてぜいたくなことが「驕奢」という語です。いずれも屋上屋を重ねる熟語です。それほど「贅沢三昧」をすることを表現しています。なんでもかんでも経費で落として「奢侈」や「驕奢」を楽しむと「贅肉」がつくのは請け合いです。

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二文字熟語と取り組む その26 「悋気」

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「悋気」(りんき)とは通常「やきもち」といわれます。囲碁にも「やきもち」がしばしば登場します。相手の地盤に石を打ち込んで地を減らそうとしますが、逆に損をしたり召し捕られるという手、これが「やきもち」。「悋」の意味は、やきもちを焼くということです。

「悋気」は囲碁のやきもちとは違い、男女の間のやきもち、嫉妬を意味します。落語の定番が悋気です。悋気の演目としては上方落語の「悋気の独楽(こま)」や「悋気の火の玉」、「締め込み」などがあります。いずれも本妻とお妾との間で、うろうろする商家の旦那を可笑しく演じるのです。「悋気の独楽(コマ)」では、丁稚や女中が本妻の指示で旦那の後をつけるのです。「悋気の火の玉」では、本妻と妾が相次いで亡くなり、お化けや火の玉となって現れれ、旦那をおちょくる噺です。「締め込み」は間男を疑う旦那がコソ泥から真実を教えられて夫婦喧嘩が一件落着となる噺です。桂文楽名人の芸は悋気を見事に表現しています。

「悋」の訓読みは、「おしむ、ねたむ、やぶさか」とあります。「吝」とも書きます。物惜しみをすることから「悋嗇」という熟語がうまれます。細かいとかけちけちする事です。政治資金流用疑惑は、「吝嗇」ということに尽きるでしょう。

二文字熟語と取り組む その25 「睥睨」

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この熟語は目偏から成る似た意味の語を並べてあります。「へいげい」と読みます。「睥」はからだを低くかがめてのぞくこと、「睨」も子どものような目つきで下から睨(にらむ)ことを意味します。「邪めに見るなり」ともあるように、斜めに物を見ること、横目で見る、にらむという意で用いられます。古くは城の上の垣根も「睥(膰)睨」と呼ばれていたようです。高い所から敵をうかがい、隙あらばとにらんでいる様子が現在の使われ方に転じたと「字訓」にあります。

以上、要約しますと「睥睨」は二つの意味があります。
1  にらみつけて威圧し勢いを示すことです。 その例は「あたりを-する」といった按配です。
2  横目で,じろりと見ること。また,にらみつけることです。流し目に見ることという意味でもあります。

昔から、示威的態度とか 高圧的姿勢は国と国、人と人との間で使われた戦術です。従わせるために脅しとか睨みといった具合に権威を誇示するのが世の常。今日は1945年6月23日に沖縄戦が終結し、それを記念する慰霊の日です。

二文字熟語と取り組む その24 「贔屓」

37b39fb9 e2978b0fe1734cf34d50f196ff147371 贔屓-3「贔屓」は貝を三つ合わせて、重い荷を背負う形を表します。「贔屓」の読みは本来「ひき」であったとあります。古来、贔屓は「力をおこす」とあり激しく怒って力が入る様をいいます。屓とは、鼻息を荒くすること、鼻息を荒くして力み、力を込めという意味です。中国では碑文の石の下で支える形に彫られた亀を「贔屓」と呼ばれます。その謂われはわかりません。

「贔屓」もう一つの意味は「ひいき」です。声援する意となります。熟語の「依怙贔屓」は、広辞苑によれば「自分の心のひくほうに力を添える、殊に目をかけ力を添えて助けること」とあります。頼りとする者、パトロンのことです。度が過ぎて一方だけに肩入れする意味に転じています。

「判官贔屓」は、「ほうがんびいき」と呼ばれ、「義経がいじめられた」ことがこの熟語の成立の根源となったとされます。弱きを助け強きをくじくという言動に対して喝采をおくる同情や哀惜の心情のことです。この態度は同時に、敢えて冷静に判断して理非を正そうとしない、かなり軽率な同情という形をとることが多いようです。

「贔屓の引き倒し」というフレーズもあります。「贔屓」の「ひき」から「引き倒し」の「引き」と掛けられています。「贔屓」をし過ぎると周りからの反感を買い、かえってその人の迷惑になることです。
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二文字熟語と取り組む その23 「独活」

udo d0013670_21153881 2688北海道から九州に至る日本各地に自生するのがウドです。中国や朝鮮にも広く分布するといわれます。美幌や名寄にいたとき、山菜採りでウドも持ち帰りました。岡山の友人から自生のウドが送られてきます。今はウドを探すのは難しいといっています。

多摩の立川や国分寺、小平付近でウドが生産されています。地下3メートル位に室を堀り、そこで育てる方法です。光を当てずに茎を白く伸ばすのです。関東ローム層や温度、湿度がウドの生育に適してるというのが生産者の談です。それが東京特産の「東京うど」、江戸伝統野菜となっています。

山菜のウドはタラノキと同じウコギ科。英語ではAraliaといいます。どちらも若芽は天ぷらとして料理されます。その他、ぬた、茹でたものを酢味噌で和えるのも美味です。あまり大きくなると食用になりません。高さ1.5メートルにもなりますが、茎が柔らかく弱いので建材にはなりません。「ウドの大木薪にならず、山椒は小粒でぴりぴりと辛い」という言い回しがあります。

ウドを人間に喩え、「図体はでかいが中身が伴わず、役に立たないもの」というのが良く知られています。ウドは古来の用字で「独活」と書きます。「字通」や「字源」には出てきません。

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二文字熟語と取り組む その22 「恬淡」

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今回は「恬淡」という熟語です。欲が無く、物事に執着しないこと、また、そのさまです。無欲であっさりして、名誉や利益などに執着しない状態です。「名利に恬淡な人」という使い方です。

「恬」の訓読みは「やすらか」とか「やすんずる」といいます。 平気でいることとか平然としているさまを意味します。部首のとおり心の状態を表します。「淡」はあわい、うすいという状態です。

「虚静恬淡」という四文字熟語があります。静かで落ち着いていて、欲がなくわだかまりがないことという意味です。「無欲恬淡」も似たような意味で「淡泊で欲がなく、物に執着しないさま」といわれます。同じ読み方で「無欲恬澹」という熟語もあります。「恬然」もよい響きをもっています。

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二文字熟語と取り組む その21 「矜持」

f0200795_15475284 kyouzi-yoko f0186852_834242「矜恃」とも書きます。読み方は「キンジ」か「キョウジ」。「字源」にある「矜恃」の由来の説明はなかなか手強いです。声符は「今」で、意府は「矛」とする漢字です。「矛」は「おおう」という意味から、矛を覆う柄という意味だそうです。侍や兵士を連想させます。

「矜」の訓はあわれむ、つつしむ、ほこるという意味です。「哀矜」といったように人の性情や態度をいう語として使われます。「矜持」はその代表格といえましょう。自分の能力を優れたものとして誇る気持ち、自負、プライドといった意味です。自分に固く自信をも持つさまです。「政治家としての矜持」、「矜持を傷つける」、「矜持を捨てる」といった按配で使われます。

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二文字熟語と取り組む その20 「沽券」

315e8c56f5c2354eb35480f579849507 fig-kajimaya0201-KajimayaHonten o0500033913424925571時代小説を読みますと、商いに関するいろいろな場面が登場します。江戸時代は士農工商の世相とはいえ、大火や災害、飢饉などによって材木や米を扱う新興の大商人が現れます。彼らはやがて豪商といわれるほど大きくなります。呉服と両替商を営んだ三井家や「現金掛け値なし」の店先売りで知られた越後屋、銅の製錬と鉱山開発にたずさわった住友家、酒造、廻船、両替などで繁栄した大坂の鴻池家などです。

徳川綱吉の元禄年間、幕府も諸藩の財政難を示しています。こうした財政難を支えたのが豪商による御用金というか貸し付けでした。これは別名「大名貸し」といわれます。諸藩だけでなく御家人の大半も借金があって、両替屋などに首根っこを押さえられていました。そして吉宗の「享保の改革」が始まります。

鎌倉時代に徳政令が始まったといわれます。債務の免除を命じた法令です。借金とか売掛金を「踏み倒し」することです。返済不能になると100年債にして払うというような取り決めも強制的に決められたようです。利息の支払いは打ち止めにされ、元本の支払いだけとなります。これはまさに「デフォルト」。幕府の苦し紛れの「財政の建て直し策」は緊縮財政を機軸としています。奢侈を戒め服装等に制限を設けたり、金や銀の含有率や形を変える改鋳もします。

土地や家屋などの売り渡しの証文のことを「沽却状」とか「沽券状」といいました。こうした諸権利を売却するとき,売主の発行する証文です。質屋の質札と同じ性質のものです。「沽」の語は、訓読みで売るとか買うという意味です。

「沽券」のもう一つの意味は、人の値うちを表す体面、品位、人品というものです。男らしくあることを前提とした男性の誇りを表現にしたもので、「沽券に関わる」とか「沽券が下がる」という言い回しです。現代は、この使い方が一般的です。「沽券」はなぜか女性には使われません。どなたかその訳を知っている人はおりませんか。

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二文字熟語と取り組む その19 「遁辞」

s821 忍者 t02200293_0240032010725127102新語の粗製濫造が激しい世の中でも、古語や新語、稚語や漢語、慣用語や新造語、新聞語や流行語が目立つ昨今です。特に外来語やその略語が多いようです。

今回の二文字熟語は「遁辞」です。手元の広辞苑によると「責任などを逃れるためにいう言葉、逃げ口上」とあります。その使い方のフレーズに「遁辞を弄する」があります。下々の私たちも、「忙しい」という遁辞をよく使います。時間の使い方が不十分であったり、優先順位などをつけないで過ごすことが「忙しい状態」です。

遁辞の他の例です。「責任を全うしたい」、「全身全霊で励む」などの空虚なフレーズが新聞記事に目立ちます。忍術の一つである「遁術」を使って「遁走」するかのごときです。

これ以上の恥の上塗りをしないで、隠退して「隠遁」生活をする、あるいは、「遁俗」という世俗を逃れて仏門に入る生活のほうがええのではないかと思うのですが、、、

ここまでが昨日まで認めた本日分の駄文です。ようやく首長からの辞職願いが受理されました。

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二文字熟語と取り組む その18 「揶揄」

gatag-00013609 hqdefault 3412最近の東京都政に関する会話では、冗談を言って相手を笑わせ、場を盛り上げることが多いようです。都議会での質疑や記者会見をみていると「お笑い」劇場のようです。つっこみを入れてもボケッとした対応が面白いです。「揶揄」される本人は、怒ったり抵抗することができないのが苦しいところです。「揶」は「邪」から分化した語です。

「揶」も「揄」ももともとは「からかう」という意味の漢字です。このように二重にからかわれるわけですから、「ちとがんばれ!」ともいいたい気分です。このような同じ意味の漢字を並べる熟語は多くあります。「愚弄」とか「静寂」、「喜寿」というように発音の流れや意味を強調するのが目的となります。

「揶揄する」という熟語に似た動詞に「なぶる」があります。おもしろがって人をからかったり苦しめたりすることです。また、もてあそぶように品物を触るという状態を指します。名古屋や京都では「なぶる」をよく使うときいています。「なぶり殺し」といった凄惨な響きの熟語もあります。

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二文字熟語と取り組む その17 「虚仮」

tokyo_map slide_485228_6662636_free 76893083「漢字は国語表記の上からは、国字である。音訓を通じて自在に表現するという方法は、わが国独自のものであり、文化的な成就といってもよい」。これは白川静氏の「字通」の序にある言葉です。「字通」と並んで白川氏が著した「字訓」という辞書は漢字の日本語としての読みをまとめたものです。漢字の意味を調べるとその由来や背景が解って、使うと使うほどのめり込む思いです。

今回は「虚仮」です。うそ、いつわりを指します。仏教からうまれた言葉で、「心の中は正しくないのに外見のみをとりつくろうこと」、内心と外相とが違うことを指します。1) 真実でない、2) 思慮の浅薄なこと、愚かなこと、またはそういう人、とあります。以上は名詞としての使い方です。

次に接頭語のような使い方です。名詞などに付き、見せかけだけで中身のない意を表します。むやみやたらに、あることやそのような状態であることをけなしていうの用いられます。例えば、「虚仮にする」はそうです。「虚仮の行」とは偽りの修業を指し、「虚仮の後思案」は、愚者は必要なときに知恵が出ず、事が過ぎてから考えがでるという按配です。なにか、昨日の都議会の総務委員会の雰囲気です。

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二文字熟語と取り組む その16 「莞爾」

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「字通」は甲骨文から今日の常用漢字まで、漢字を体系化した漢和辞典です。読み物としても時間を忘れるほどのめり込みます。毎回、この辞書を利用してブログを綴っています。

「莞」は、「まるみをおびる」とか「にっこりと」という意味です。「莞」は「いぐさ」とか「むしろ」という意味もあると「字通」にあります。「爾」は、「しかり」「なんじ」などの意味もあります。もともと人の正面形の上半身と胸部に文様をいれた字で、あざやか、華やか、美しいという意味です。

さて、「莞爾」の意味は「にこりとした様子」のこと、悠然とほほえむこととあります。「莞爾たる面もち」「莞爾として死地に赴く」といった使い方です。従って「莞爾として笑う」という表現は、「馬から落ちて落馬した」と同じで、使い方として適当ではありません。
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二文字熟語と取り組む その15 「俯瞰」

a0197899_11175355 tategukou2-01 map1-2何度も自分言い聞かせていることは、「自分で手書きできない漢字は使わない」ということです。難しい熟語や漢字はワープロではすぐに変換してくれるので、あたかも自分は手書きできるかのような気分になるのがいやなのです。意固地な態度です。

時の総理大臣が時々使うのが「俯瞰」という熟語です。「総合的に判断して」 とか「 全体的に見渡して」という代わりにこの熟語を使うと実にかっこええ、と言いたくなります。当人はこの熟語を手書きはできないだろう、とほくそ笑むのです。読者には「鳥瞰図」という熟語はどこかで出会ったことがあるはずです。図を上から見下ろすとか、高い山の頂立って下界を見るようなイメージが浮かびます。

「鳥瞰図」を立体化して横から見ると別な姿もあることを知るはずです。「俯瞰」の「俯」は伏すとか、うつむくという意味の語です。腹ばいになると庶民の姿も違って見えるはずです。「瞰」は、見下ろすという意味の語です。上からと腹ばいになって世相を眺めて判断するさま、それが真の「俯瞰」ということです。

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二文字熟語と取り組む その14 「出自」

src_28292541 images 09d2b29f077251d8eea47d45544cfbde数日前に掲載されたN経紙の熟語作成パズルの問題です。各、独、出、刀の下に付く漢字を入れる問題です。この漢字の下には、伝、首、然、決という自で熟語が作られます。答えは、「自」でした。易しい問題ですが、今回は熟語の「出自」を取り上げます。

「出自」とは、広辞苑によれば、「人の生まれ、出どころ」とあります。少々説明が簡明すぎるので、もっと調べてみました。文化人類学でこの「出自」が使われるとあります。「個人が出生と同時に組み込まれる特定の祖先を共通にする集団を決定する原理」というのです。この説明から、昔の身分社会や封建社会では「生まれ」が重視されることに納得がいきます。今も、貴族とか王族、公爵とか伯爵という世襲制度(Hereditary Peer)が存在するのは、この「出自」によります。

「自」は、いわずもがなですが、「みずから」という意味です。この由来は「人間の鼻」を表すといわれます。鼻と「出自」は無関係のようですが、事物の出どころ、人間でいえば「鼻」がそれにあたるという少々無理くさい解釈はどうでしょうか。人間としての、あるいは人生のある段階での出発点となっている元の所、それが「出自」であり「歴史」です。

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二文字熟語と取り組む その13 説明責任と「公序良俗」

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1981年に最高裁判例がでました。それは、N自動車における女子若年定年制事件に対してです。これは、「男女別定年制を定めた就業規則は、専ら女子であることのみを理由として差別したことに帰着するものであり、性別のみによる不合理な差別を定めたものとして民法90条の規定により無効である」というものです。男女差別は「公序良俗」に反するというものです。

「公序良俗」とは、公の秩序,善良の風俗の略語です。公の秩序とは国家社会の秩序を主眼とし,善良の風俗とは社会の一般的道徳観念を主眼としていわれることといわれます。両者をあえて区別するまでもなく、要はある行為の社会的妥当性のことを「公序良俗」と呼ぶのです。

男女別定年制という法律行為は、公の秩序又は善良の風俗に反するので無効だと最高裁は判断したのです。今ならとっくに違法とされる内容ですが、35年以上も前は男女の差別は酷かったということです。時代と共に公序良俗の観念と実態は変化します。

公の秩序は社会の一般的秩序であり、善良な風俗とは社会の一般的道徳観念を指すと解釈されています。法律や政治的行為というのは社会の一般的な秩序、または社会の一般的な道徳観念に適合していなければなりません。「公序良俗」の原則、特に公序は今回の都知事の公金流用にも照らすべきことです。

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二文字熟語と取り組む その11 説明責任と「粉骨砕身」

image1 28 t02200391_0480085413650440840このところ二文字や四文字熟語が爛漫と花咲くようにニュースに登場しています。その代表は、「説明責任」(accountability)でしょう。Accountabilityという語が英語になったのは13世紀といわれます。大雑把にいって、「行動や結果、製品、決定、政策などの責任について承認をうける必要のこと」とされます。利害関係者に自分の活動や権限行使、内容、結果等を報告することです。しかし、Accountabilityの考えは、政治や交易においてエジプト(Egypt)、ギリシャ(Greece)やローマ(Rome)、バビロン(Babylon)の時代に存在したことがわかっています。

東京都知事というのは、政策の立案から予算の執行まで相当な権限を有する首長のようです。このような立場の人間が、「政治資金」で「クレヨンしんちゃん」の漫画を買ったとか、「回転寿司」で食べたとか、別荘や美術館に公用車ででかけていたなどが報道されています。何度も高額な海外出張をしていることも庶民の感覚からかけ離れているといわれます

「まだまだあるのでは、、」と多くの人々が思っています。こうした都民の「疑心暗鬼」とは、疑いの深さからあらぬ妄想にとらわれることです。まさに、「いもしない暗闇くらやみの亡霊が目に浮かんで、次々と疑わしく恐ろしくなる様」です。

さてこうした疑心暗鬼にとらわれている民に対して、知事の態度はどうかです。「粉骨砕身、都政の運営に努める」というのですから、これはもう「厚顔無恥」、「鉄面皮」といわれても仕方ないでしょう。言葉や態度などが丁寧すぎて、かえって不遜である「慇懃無礼」という熟語もぴたりとあてはまります。語れば語るほど嫌味でがつきまとい、誠意が感じられなくなります。

「骨を粉にし、身を砕くほど努力する」という言葉はきわめて礼儀正しく丁寧ですが実は尊大で、追求をかわして逃げ延びようとする姿勢が見え見えです。別荘を売る、給料を減額する、美術品や流用金を慈善団体に寄付するなどという言葉は、空疎な響きがあります。
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