2026年8月10日の為替レートは1ドル163円でした。9月10のレートは153円となっています。円相場の大幅な下落と上昇やという現象です。日本銀行が物価の上昇に対応するため、政策金利をさらに引き上げるとの見方が市場で急速に強まりました。日本の金利が上がると、「円」を持つ魅力が高まります。それが急激な円高の理由のようです。日米の協調介入、為替介入が行われたのでは、という憶測もされています。ここに登場するのが外国為替資金特別会計(外為特会)です。
外国為替資金特別会計は、為替相場の急激な変動の際の為替介入など外国為替相場の安定のために設けられています。外為特会は、円売り・外貨買い介入に伴って取得した外貨を資産、円を調達するために発行した政府短期証券を負債として保有しています。 また、保有外貨資産の利子収入等を歳入とし、政府短期証券の利払い等を歳出として経理しています。
歳入と歳出の差額である毎年度の利益、つまり決算上剰余金は、一部を外為特会の運用資金である外国為替資金に組み入れ、残りを一般会計や翌年度の外為特会の歳入に繰り入れています。国会で成立する「一般会計」とは別に管理されており、外貨資産の売買や運用のための独立した財布として機能しています。
外為特会の役割
急激な円高や円安が進行した際、市場の急変動を抑えるために外貨や円を売買します。為替介入や緊急時の外貨支払いに備え、外貨、主に米ドルや米国債などを保管し運用します。
外為特会の仕組みと資金の動き
円買い介入か円売り介入かによって、調達する資金や資金の流れが異なります。円安阻止(円買い・ドル売り介入)の仕組みとは、外為特会が保有している米短資や米国債の外貨を売却して米ドルを用意することです。つまり、外国為替市場で米ドルを売って円を買う介入を実施します。買い戻した円資金は外為特会に回収されます。円高阻止(円売り・ドル買い介入)の仕組みとは、外国為替資金証券を発行し、市場から円資金を借り入れます。外国為替市場で円を売って米ドルを買う介入を実施します。取得した米ドルは、米国債などの安全性の高い外貨資産で運用されます。
外為特会剰余金
外為特会の資産の大半は米国債などの外貨建資産です。保有する米国債から得られる利子収入が毎期の主な収入源となります。円高になると保有する外貨資産の評価額が下がり含み損となり、円安になると評価額が上がり含み損益となります。 運用利息などから生じた利益の一部は、決算後に国の一般会計へ繰り入れられ、防衛費や歳出財源として活用されます。
為替介入
為替介入とは、通貨当局、日本では財務省が外貨や日本円を売買し、為替相場の急激な動きを抑えて安定させるための措置です。実際の取引指示は日本銀行が財務省の代理として行いますが、資金の準備や介入の判断はすべて財務省が行っています。介入の目的は、為替相場が急速に「円高」や「円安」に振れると、日本の経済や国民生活に悪影響が及ぶためです。急激な円安を防ぐ目的で円買い・ドル売り介入をします。 短期間で過度な円安が進むと、輸入エネルギーや食品などの価格が急騰し、物価高が国民生活や企業コストを圧迫します。介入のねらいは、 市場の行き過ぎた円安牽制と投機的な円売り動きの抑制するためです。
急激な円高が進むと、日本の輸出企業の利益が激減し、業績悪化や株価下落、雇用悪化につながります。そのねらいは、輸出関連産業の急激なダメージを防ぎ、景気失速を低減させるのです。繰り返しますが、為替介入の本来の目的は「特定の水準(1ドル=○円)へ誘導すること」ではなく、過度な変動(ボラティリティ)や投機的な動きを抑えて急ブレーキをかける平準化にあるとされています。



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