コロンブス・デイとは、未知の大海原へ乗り出したコロンブスの探検心、野望や勇気を称え、旧世界と新世界の交流を開いた歴史的偉業を記憶する日であるという主張があります。コロンブスの航海がその後のグローバル化や大西洋を渡る移民の歴史、ひいては現在のアメリカ合衆国形成の起点になった事実は否定できないという考え方です。
しかし、合衆国では、国の負の歴史を認めないまま独立記念日を無批判に愛国的に祝うことに対して、多くの人々が異議を唱えています。同様に感謝祭についても、先住民に対して行われた植民地時代の残虐行為を覆い隠すものだとして、その祝賀を拒否する人々がいます。さらに、ハヌカ(Hanukkah) やその他の宗教的マイノリティの主要な祝日も同様に祝われない限り、クリスマスを連邦の祝日とすべきではないと主張する人や、そもそも特定の宗教の祝日を国全体で祝うべきではないと考える人さえいます。
こうした批判が存在する他方で、それぞれの祝日の伝統もまた続いています。これら双方が存在することで、祝日そのものを全面的に廃止することなく議論を交わし、祝賀のあり方を見直し、知識を広めていくことが可能になっているのです。コロンブス・デイの賛否についての意見があります。
賛成意見1:コロンブス・デイは、探検、人間の好奇心、そして勇気を称える日である。
ロナルド・レーガン(Ronald Reagan)大統領は、1988年にコロンブス・デイを宣言した際、次のように述べています。
「コロンブスは、その探検の旅だけでなく、彼が体現した精神においても、当然ながら我々の歴史の中で誇り高い地位を占めてきました。彼は夢想家であり、先見の明と勇気を持つ人物でした。未来への希望に満ち、未知の世界へ漕ぎ出し、そこに何があるかを見出す喜びのために未踏の海を航海しようとする決意を抱いた人物だったのです。これらすべてを合わせれば、コロンブスは『アメリカン・ドリーム』の創始者であったと言えるかもしれません。」
コロンブスがアメリカを発見したわけではないのは確かですが、彼はヨーロッパとアメリカ大陸との間に、物資、知識、情報、文化を交換するための道を切り開きました。コロンブスの伝記作家であるフェリペ・フェルナンデス=アルメスト(Felipe Fernández-Armesto) 教授は、「彼を好むかどうかにかかわらず、コロンブスの重要性を否定することはできません」と述べています。
賛成意見2:多くのイタリア系アメリカ人がコロンブス・デイを支持している。
全米イタリア系アメリカ人財団(National Italian American Foundation)のロバート・カルッチ(Robert E. Carlucci)会長は、コロンブス・デイについて「記念するに値する機会であり続けている」と述べています。同財団はコロンブスとこの祝日に関する声明の中で、次のように付け加えています。「私たちは、クリストファー・コロンブスの勇気ある航海こそが、世界各地からアメリカ大陸への500年以上にわたる移民の波を引き起こすきっかけになったと信じています。その移民たちは皆、家族のためにより良い生活を求めていたのです」
オックスフォード大学エクセター・カレッジ(Oxford’s Exeter College)の歴史学教授ジュゼッペ・マルコッチ(Giuseppe Marcocc)iは、多くのイタリア系アメリカ人にとって「コロンブスは明らかに英雄ですが、同時に先駆者でもあります」と説明しています。コロンブスは、イタリア人やその他の移民が今日に至るまでアメリカへ向かう際に辿るある種の「道」を切り開いたと主張しています。
賛成意見3:コロンブス・デイは長い歴史を持つ伝統である。
1792年に初めて祝われて以来、コロンブス・デイをめぐる祝賀のあり方は数多くの変遷を遂げてきました。「建国の父」の一人として称えられる存在から、進取の気性に富んだ移民という側面まで、アメリカ大陸にとってのコロンブスという人物が持つ意味合いは多様であり、常に変化し続けています。



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