この認知機能検査は、主にLD(学習障害)やAD/HD(注意欠如・多動症) の疑いがある子どもたちの詳細なアセスメントに活用されます。検査を実施しているのは、精神科、小児科、児童精神科などの医療機関、民間の心理相談センター、大学の心理相談室などで、公認心理師や臨床心理士によって実施されます。
従来のWAIS、WISCといった知能検査は、能力を「数値」として示すことに優れています。しかし、同じIQ90の子どもでも、「注意が続かないタイプ」、「計画性が弱いタイプ」など、その状態の原因はまったく異なることがあります。このように知能検査だけでは見えない「学びの壁」を明らかにするのです。この検査法は、次のような学びの「苦手さ」を解き明かすことができます。
・漢字は覚えられるが、文章になると意味を理解できない
・計算はできるが、文章題になると手が止まる
・知識はあるが、テストになると力を発揮できない
こうした子どもや大人の悩みは、単なる努力不足ではなく、認知機能の特徴から説明できることがあります。認知機能検査は、苦手さの原因を「努力不足」ではなく「認知の傾向」として理解するための大きな助けとなります。
子どもへの活用は次のような分野の分析に役立ちます。教育現場では、どの学習方法が合っているかを判断する材料になります。
・学習障害(LD)が疑われる場合の詳細な分析
・WISCなどのIQ検査だけでは理由が見えない「学習のつまずき」
・集中が続かない不注意が多い子どもの理解
・文章理解や表現力が弱い子どもの支援方針の検討
大人においても、認知機能の偏りが日常生活や仕事のパフォーマンスに影響することがあります。認知機能検査は、自己理解や仕事の適応、再学習の支援に役立ちます。
・記憶力には問題ないのに仕事の段取りが苦手
・集中が続かず作業効率が上がらない
・学習や資格試験に取り組んでも成果が出ない
コメントを残す