Last Updated on 2025年4月3日 by 成田滋
私は1983年にウィスコンシン大学から学位を貰いました。長男も同じく同大学から学位を得ています。子ども三人やその配偶者も、ウィスコンシン大学より学士から博士号を得ました。それを合わせると9つを数えます。今、孫娘の一人も同大学でコンピュータサイエンスを学んでいます。娘二人の家族は今も州都のマディソンで暮らしています。そんな事情ですから、ウィスコンシンへの思い入れは異常な位なのです。さらにいえば、皆が民主党を支持していることを付け加えます。
2025年4月1日にウィスコンシン州最高裁判所(Wisconsin Supreme Court) 判事の選挙が行われました。今回の選挙は州最高裁判所の判事を10年の任期で選ぶものでしたが、当選したのはマディソンが位置するデーン郡の巡回裁判官(Dane County circuit judge)のスーザン・クロフォード(Susan M. Crawford)です。彼女は、ウォキショー郡巡回裁判官(Waukesha County circuit judge)で元州司法長官のブラッド・シメル(Brad Schimel)を破り、裁判所のリベラル派の4対3の多数派を維持することとなりました。なおクロフォードの獲得票は55.05%でした。
現職判事のアン・ブラッドリー(Ann W. Bradley)は、30年間の裁判所勤務を経て引退することになり、クロフォードを支持すると表明していました。彼女はリベラル派とみなされ、裁判所のリベラル派の4対3の多数派に一貫して投票していた判事です。クロフォードは、ブラッドリーと同様にリベラル派の候補者とみなされ、ウィスコンシン州の民主党と民主党に所属する寄付者から支援を受けて当選しました。他方シメルは保守派とみなされ、ウィスコンシン州の共和党支持者から支援を受けました。
この選挙は全国的に大きなメディアの注目を集めました。その理由は選挙戦の費用が総支出額が1億ドルに迫り、史上最も費用のかかる司法選挙となったからです。中でも選挙への関心は、ドナルド・トランプ大統領から指名された政府効率化省(Department of Government Efficiency: DOGE)の長官で億万長者のイーロン・マスク(Elon Musk)は、シメルを支援するために2,500万ドル以上を費やしたと報道されました。これが耳目を集め、選挙戦を大いに賑わす結果となったのです。
今回の選挙は、州教育長選挙やマディソンの教育長を選ぶ一連の地方選挙と並行して行われました。このように州の判事を含め、議会議員、教育長や教育委員は市民によって選ばれるのです。当然ながら、選挙には多額の資金が必要になります。資金は企業からではなく、支持者の寄付や献金によって賄われるのです。なお、連邦裁判所判事は大統領が指名するのがアメリカの仕組みです。
