ヨーロッパの小国の旅 その五十三 サンマリノ

サンマリノのエンブレム

サンマリノ共和国(Republic of San Marino)はバチカン市国と同様、イタリアの中に国土を構える国です。イタリア中北部アドリア(Adoriatic)海岸近くのエミリア・ロマーニャ州 (Emilia-Romagna)、マルケ州(Marche )のペーザロ・ウルビーノ県(Pesaro e Urbino)との間に位置しています。面積は約61平方km、これは東京の山手線の内側と同じくらいの広さといわれます。世界で5番目に小さい共和制国家です。

4世紀初め、石工マリヌス(Marino)というキリスト信徒らが、ローマ皇帝による迫害を逃れ、この地に潜伏してキリスト教徒の共同体を作ったという伝説にちなんで「San Marino」が国名となったといわれます。サンマリノは世界最古の独立国家といわれます。1631年にローマ教皇によって独立を承認されて以来、独自の歴史と文化を育んでいます。

Mount Titano

サンマリノ共和国の魅力です。2008年に739mのティターノ山(Mount Titano)にある首都サンマリノの歴史地区を含む55ヘクタールの範囲が、ユネスコ世界文化遺産に登録されました。要塞の塔や城壁、城門、14〜16世紀の修道院など街のあちこちに歴史的に価値の高い史跡が残っているようです。

サンマリノは国民皆保険制度がゆき渡り、高度な医療施設があり傷害や疾病には無料で治療が受けられます。老人介護や生活保護も受けられる国です。