アジアの小国の旅 その八十八 トルクメニスタン

トルクメニスタン(Turkmenistan)は、中央アジア南西部に位置する共和制国家です。西側はカスピ海(Caspian Sea)に面し、東南がアフガニスタン(Afganistan)、西南にイラン(Iran)、北東をウズベキスタン(Uzbekistan)、北西はカザフスタン(Kazakhstan)と国境を接しています。首都はアシハバート(Ashgabat)です。

国土の9割がカラクム砂漠(Kara kum Desert)で国土面積の多くを占めていて、国民のほとんどは南部の山沿いの都市に住んでいます。おもな産業は、天然ガス、石油、綿花栽培、繊維工業です。特に天然ガスは狭い国土にもかかわらず世界第4位の埋蔵量を誇る資源国です。輸出額に占める天然ガスの割合は2017年時点で約83%というのですから、ほとんど石油に依存していることがわかります。

旧ソビエト連邦の構成国でしたが、ソ連の解体とともに1991年に独立し、永世中立国を宣言します。独立前の1990年10月から大統領職にあったニヤゾフ(Saparmyrat Nyyazow)大統領は,反対派勢力を排除して強力かつ個人崇拝的な独裁体制を確立し、しかも議会の全会一致で終身大統領となります。「中央アジアの北朝鮮」と呼ばれていたようです。他方,その非民主的体制や人権問題について国際社会からの批判を受けたといわれます。