笑いのカフェ

Last Updated on 2025年3月6日 by 成田滋

2023年12月に孫娘二人と孫息子の3人が八王子にやって来たときのことです。3人は皆大人です。私の小さなアパートにやってくるのですから、準備は少々大変でした。やれベッドは、布団は、パジャマはどうするといった按配です。孫娘二人には6畳間の書斎をあてがうことにしました。ウサギ小屋のような広さです。彼らがやってきたとき、「Wellcome to Five- Star Hotel!」と自虐的に言うと彼らは大笑いです。

 先日病院に行ったときです。順番待ちをしていたとき、大きく甲高い声で私の名前が読み上げられました。いつも応対してくれる40代男性の医師です。「先生のお声は若々しく、響き渡りますね」といいますと「病院内に聞こえるようにしている」と真面目な顔でいうのです。側にいた看護師がクスクス笑って堪えていました。

 多文化や多民族の人々は、仲よくなるためにジョークを使い、一緒に笑って距離を縮めようとします。もともと文化も民族も異なる人同士の場合は、共通な話題を見つけることはさほど簡単ではありません。初対面の段階で当たり障りのないジョークを言い合い、一緒に笑うことによって好意が生まれやすくなります。異文化というギャップで居心地が少しは窮屈でも、ジョークや笑いで会話ははずむものです。

Charlie Brown

 よく出回っている英語のジョークは、世界の国々にあるものを網羅しています。それほど面白いとはいえなくとも笑いを誘うものが沢山あります。大笑いするとか、腹を抱えるほど面白いかどうかはそれほど重要ではないのです。「相手をちょっと笑わせて雰囲気を和らげようとした」ということでよいのです。

 ジョークやギャグ、漫才などのユーモア表現を見聞きした時に生じる笑いや、面白いという感情(ユーモア感情)には、免疫機能の向上やストレスの緩和など身体的・精神的なレジリエンスを高める健康効果があるといわれています。ユーモアは思いやりです。聞いているほうもそれをわかっていて、ジョークを言ってくれたことに対して感謝の意を込めて笑って見せている、と言えます。笑顔を見せあうきっかけを作ることが、コミュニケーションの上で重要なのです。日常生活では、大いに笑いたいものです。私も古典や創作落語を聞きたくなりました。

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