Last Updated on 2025年3月10日 by 成田滋
Wikipediaによりますと、2012年現在、アメリカの子どもの約 3.4% (約200万人) がホームスクール(Home School:HS)で学んでいるといわれます。アメリカのHS利用者の数は、20 世紀末から過去数十年間で大幅に増加しています。アメリカでは、合衆国最高裁判所(Supreme Court)が、親には子どもの教育を指導する基本的な権利があると判決を下しています。州の最高裁判所もHSを合法化しています。HSの権利は裁判ではもはや問われることはありませんが、州の保護や支援がどの程度期待できるか、または期待すべきかについては、裁判沙汰になることがあります。
合衆国最高裁判所の判例は、州が基準を設定することによって親は教育の機会を選択できると判断しています。もともと、アメリカにおけるHSは、主として密かに家族や田舎で行われていました。1970年代には、いくつかの出版物がHSに注目し、より多くの家族が子どもをHSで教育するようになりました。2012年時点で、約200万人の生徒がHSで教育を受けています。2016年には、この数は230万人に増加しました。
HSで学ぶ子どもの統計を振り返ります。合衆国教育省の調査によれば、2007年には、150万人の幼児から高校までの子どもがHSで教育を受けていたと推定しています。統計の正規分布で使う信頼区間では130万~170万人となります。これは子どもの約3%に相当します。国立ホームスクール教育研究所(National Home Education Research Institute)は、この数を192万人と推定しています。年代別でみますと1973年は13,000人、1980年代初頭は20,000人、1983年は93,000人、1990年は275,000人、1997年は100万人、1999年は850,000人、2003年は140万人、2007年は192万人というように増加しています。
こうした推計では、少なくとも一部の教育を公立または私立の学校ではなく自宅で学習していると親が報告しています。公立または私立の学校へのパートタイムの登録が週35 時間を超えない場合に、その子どもはHSで教育を受けていると定義されます。一時的な病気が主な理由で自宅で学習している子どもは除外されました。HS生の約5人に4人はHSのみで、約5人に1人は公立または私立の学校にも週25時間以下で通っていました。2007年には、HS生の16%が公立、または私立の学校にパートタイムで通っていたとされます。
私立学校、公立学校、家庭とのパートナーシップに参加するHS生が増えています。HSの家族は、外国語や科学などの難しい科目を教えるためにそれらを利用しています。さらに、多くの家族は、子どもたちがHSを受けていない子どもたちと学業や運動で競争できるようにパートナーシップを結んでいます。一部の子どもは従来の学校のキャンパスで1、2クラスを受講しますが、他の子どもはパートタイムの子どもを教育するために設計されたキャンパスで週に数日過ごします。
