アメリカの州鳥 その20 ケンタッキー州の鳥: ショウジョウコウカンチョウ

Last Updated on 2020年10月8日 by 成田滋

ケンタッキー州(Kentucky)はイリノイ(Illinois)、インディアナ(Indiana)、オハイオ(Ohio)、ミズリー州(Missouri)に囲まれ、オハイオ川(Ohio River)とミシシッピー川(Mississippi River)で州境をなしています。東側にはアパラチア山脈(Appaachian Mountains) がそびえ、豊かな自然に恵まれています。この州は「ブルーグラスの州(Bluegrass State)」と呼ばれ、肥沃な土壌からの多くの農産物がとれます。州都はフランクフォート(Frankfort)。最大の都市はルイビル(Louisville)となっています。

ケンタッキー州といえば、スティブン・フォスター(Stephen Foster)が作詞作曲した「ケンタッキーの我が家」(My Old Ketucky Home)を想い出します。50代以上の人なら誰もが聞き口ずさんだことのある哀愁味漂う曲です。ケンタッキーは馬の生産地でも知られています。ケンタッキー・ダービー(Kentucky Derby)が開かれるのがこの地です。バーボン・ウィスキー(bourbon whisky)の一大生産地でもあります。「バーボン」であるという条件はトウモロコシから作られていること、ケンタッキー州で作られていることなんだそうです。日本で同じようなウィスキーを作ってもバーボンと銘打ってはいけないのです。その他タバコの生産も盛んです。ケンタッキーには自動車産業も盛んです。フォード(Ford)、GM、トヨタの工場があります。トヨタはアメリカで最もポピュラーな車「カムリ(Camry)」をここで組み立てています。

ケンタッキーの州鳥はショウジョウコウカンチョウ(Cardinal)です。オスもメスとも特徴的なとがった冠羽があります。オスの頭と下面は深い朱色です。背はにぷい朱色で羽縁がオリーブ色がかった灰色です。尾が長く、嘴の付け根付近が黒色です。実に美しい姿の鳥です。留鳥なので一年中見られます。インディアナ、イリノイ、オハイオ、ウエストバージニア各州の州鳥であることは既に紹介しています。

ケンタッキー州の車のナンバープレートには「Bluegrass State」とあります。草原を遠くから眺めると青紫色の草のつぼみが一面広がり、「青い草」に見えたので名付けられたとあります。この草は競走馬の餌となるようです。ブルーグラス・ミュージック(Bluegrass Music)の由来ともなっています。ケンタッキー州やテネシー州を通るときは是非Bluegrassのライブを楽しんで欲しいです。