心に残る名曲  その百四十四 ソルティとシカゴ交響楽団

ギオルグ・ソルティ(Georg Solti)のことです。1912年ハンガリー生まれのイギリス人指揮者でピアニストでもあります。20世紀を代表する指揮者の一人と称されてSirの爵位を有しています。

Georg Solti

音楽歴ですが、ブタペスト(Budapest)のリスト音楽院(Liszt Academy of Music)に入学します。もちろん同じ、ハンガリー生まれのフランツ・リスト(Franz Liszt)にちなんだ音楽学校です。

第二次大戦が勃発すると迫害を避けてスイスのツーリッヒ(Zürich)に逃れます。彼自身はユダヤ人だったからです。人種差別から指揮者としての仕事を見つけるのが難しかったようです。それでも1942年にはジュネーブ(Geneva)での国際ピアノコンクールで優勝します。戦後は、ミュンヘン(Munich)にあったババリア州歌劇(Bavarian State Opera)、フランクフルト歌劇場(Frankfurt Opera)、イギリスのコベントガーデンの王立歌劇場(Royal Opera)の指揮者となります。

華々しい活躍の最たることとして、ソルティの業績はシカゴ交響楽団を世界的なオーケストラに育てたことがあります。1969年から22年間にわたり指揮をするのです。1972年にイギリスに帰化しSirの爵位を授けられます。その他、1972年からはパリ管弦楽団(Orchestra of Paris)、パリ歌劇場(Paris Opéra)、ロンドン・フィルハーモニー(London Philharmonic Orchestra)の音楽総監督などを歴任します。