心に残る名曲 その九十六 ベートーヴェン その1 「ドイツ3大B」

学校の音楽教室といえば、歴代の作曲家の肖像画がずらりと並んでいたものです。とりわけ、少々「怖い」顔でペンを持ち楽譜に向かうのがベートーヴェン(Ludwig van Beethoven)でした。ドイツが生んだ三人の作曲家がバッハ(Johann Sebastian Bach)、ブラームス(Johannes Brahms)、そしてベートーヴェンです。「ドイツ3大B」と呼ばれる所以です。

 1770年生まれのベートーヴェンは、楽才では世界的にしられています。特に器楽形式である交響曲を高度に完成させ、作品はウィーン古典派の頂点を示すといわれます。

ベートーヴェンの家は、オランダ南西部からフランス北東部にまたがる地方であるフランドル (Flanders)の出で、祖父の代にボン(Bonn)に移住します。祖父はケルン選帝候(Kurfurst)の合唱団の歌手でやがて楽長の座につきます。息子のヨハンも同じ合唱団にいたようです。当時の音楽家と同じく、音楽を職業とする家で育ちます。6歳のときにクラヴィア協奏曲やトリオを演奏したようです。クラヴィア(Clavia)とは、鍵盤つきの弦楽器のことです。ピアノやハープシコード(harpsichord)を指します。

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