ベートーヴェン(Ludwig van Beethoven)の名曲の一つです。骨太で男性的な雰囲気のする旋律で横溢しています。なるほどこの曲には「皇帝」の通称がついています。皇帝とはいったい誰なのかが気になります。まさかナポレオン(Napoleon Bonaparte)ではないでしょうが、、当時のオーストリア皇帝フランツ二世(Franz II)かもしれません。その時代はフランスとオーストリア帝国、ハプスブルク帝国らが盛んに覇権争いをしていました。
ベートーヴェンはバッハ(Johan Sebastian Bach)等と並んで音楽史上幾多の名曲を作ったことで知られています。「楽聖」という称号のようなものが与えられています。晩年は耳が遠くなったということを小学校の音楽の時間にきいたことがあります。
この協奏曲は、全3楽章構成となっており、第2楽章と第3楽章は続けて演奏されます。全曲にわたって雄渾壮大とか威風堂々といった旋律が続きます。管弦楽とピアノのまさに競演が最後まで続きます。ときに第二楽章では幽玄な風情の旋律を弦がおごそかに奏でるのも印象的です。第三楽章はソナタ形式で、同じ主題が何度も弾かれ、ロンド形式の風体を示しています。快活なリズムで始まり、最後はティンパニが同音で伴奏する中で、ピアノが静まっていきます。