昨日、イギリスでのローヤルウェディング(Royal Wedding)を観ました。どうしてこなんにイギリス国民はもとより、世界中の人々がこの結婚式に惹き付けられるのかを思いました。礼拝式の最初で歌われた讃美歌は私の大好きな曲の一つであったので、なおさら印象深い瞬間でした。
この讃美歌は、日本では「こころみの世にあれど」と題するものです。讃美歌集の358番に位置します。プロテスタントの教会では統一した讃美歌です。英語名は「Be Thou My Vision 」。原文にそって訳しますと、「私の光となってください」となります。「こころみの世にあれど」は歌詞の内容をくみとったものです。「Thou」とは「You」のことで神や主を意味します。
こころみの世にあれど、
みちびきのひかりなる
主をあおぎ、雨の夜も
たからかにほめうたわん
Be thou my vision, O Lord of my heart;
naught be all else to me, save that thou art thou my best thought, by day or by night;
waking or sleeping, thy presence my light.
https://www.youtube.com/watch?v=v733NbQ2fsc
この讃美歌は8世紀ころのアイルランドの古い民謡が元歌です。中世期のアイリッシュの人々で歌われ、やがてそれが広まったといわれます。この詩を作ったのは眼の不自由なアイリッシュだったと言い伝えられています。「Be Thou My Vision 」というタイトルからそれが伺えます。
今や全世界の英語圏の教会で歌われているキリスト教の伝統的な讃美歌です。キリストを愛し従う者に与えられる内なる平安を表現した讃美歌といえます。