素人のラテン語 その十六 Roget’s Thesaurus of English Words and Phrases その一 使用頻度の高いもの

これまでなんども引用してきたロジェ・シソーラス (Roget’s Thesaurus of English Words and Phrases) の肝心な内容を説明することにします。ロジェはスウェーデンの動物・植物学者であった(Carl von Linne)ロジェの階層分類体系を参照してこのシソーラスを作ったとされます。

最初に行った分類作業ですが、まず1,000の概念をおおむね6つに分類します。そして、単語の上位や下位関係、部分や全体関係、同義関係、類義関係などによって単語を分類していきます。

Roget inventing the Thesaurus – “Roget, it’s wonderful; amazing; incredible, but where do you get the idea form?”

単語の選び方は、次のように分類しています。
I 抽象的関係 (Abstract Relations
II 位相・空間 (Space)
III 序と時間 (Matter)
IV 人間性 知性 (Intellect)
V 意志、望むこと (Volition)
VI 愛情 (Affections)

以上の大まかな分類で、「V 意志、望むこと(Volition)」というのは少々理解が難しいですが、ロジェが思考して提案したことですからよしとしましょう。

アルファベット順に単語を並べ,意味を載せ簡単な文例を挙げる辞書とは異なり、類語の数を厳選し,類語間の意味の違いを平易な定義で解説しているのがわかります。語は、使用頻度の高いものが選ばれていて、他の辞書のようになんでもかんでも載せることはしません。専門用語 (jargon) も省いています。語は同義語や反義語が多いものも選ばれています。