ようやくウィスコンシン州のニックネームを語る番です。「バッキー・バジャー」(Bucky Badger)で知られるウィスコンシン大学マディソン校のマスコットが登場したのは1940年といわれます。「バジャー」とはアナグマと呼ばれています。狸の仲間です。全長が50cm前後。首は長く顔の正面から背中にかけて白い縞模様が走ります。黒と白の縞模様の顔はやや平たく、胴体や足は短く耳も小さいのが特徴です。性格は狸と同様に温厚かつ臆病で人里で見かけることはありません。昆虫やミミズなどを主食とし、鳥や卵も大好きなようです。また果樹や野菜も食べる雑食種です。
1940年以来いろいろなデザインの「Bucky」が作られます。「Bucky」という名称が決まるまでは、「Benny」, 「Buddy」, 「Bernie」, 「Bobby」,「Bouncey」というのが候補にのぼります。そして1940年10月に「Bucky Badger」が誕生します。「Bucky Badger」という名称は連邦議会図書館(Library of Congress)に登録されます。
バジャーはかつて毛皮として珍重された時代があります。しかし動物虐待禁止法( Cruelty to Animals Act)が1835年に制定され、さらにバジャー保護法(Protection of Badgers Act) が1992年に作られることにより、狩猟は全面的に禁止されます。バジャーに似ているのが「ラクーン」(raccoon)と呼ばれるアライグマです。こちらはより雑食で畑の作物などを好んで食べます。人里に現れては人家に侵入し食べ物を探したり、水辺で獲物を捕るという行動もとります。人から食べ物を貰う人なつこさもあります。
バジャーは北米大陸やイギリス、アイルランド、さらにスカンジナビア半島に多く生息しています。バジャーの仲間は中国や日本、インドネシアなどにもいるといわれますが、、、