ウィスコンシンで生活して感じることの一つが野鳥や動物を当たり前のように見かけることです。野鳥の特徴といえば、色が赤だったり青だったり、巣を近くで見かけることです。
ウィスコンシンの州鳥アメリカン・ロビン(American robin)は日本ではコマドリといわれています。雄は色彩に富んでいます。頭と羽を除き、お腹は赤く実に姿勢が良いのです。雌は少々地味な色です。餌ですが芝をつっついて虫やミミズを引っ張りだすのが観察されます。庭のどこでも見かけられるので「backyard bird」ともいわれるほどです。
ロビンは、厳しい冬に終わりを告げる二月末から三月にかけて戻ってきます。人々の待ち焦がれていた春がロビンで運ばれてくるかのようです。それでロビンは「春を告げる鳥」、「春の使者」(spring heralder)といわれるほど愛されています。鳴き声も綺麗なのです。ロビンは北米大陸に広く生息しています。大陸の南部と北部を行き来する渡り鳥で、夏はカナダにも飛来していきます。
アメリカン・ロビンに似た鳥にフィンチ(finch)がいます。こちらは色とりどりで華やかな姿をしています。カーディナル(cardinal)もトサカがぴんと立って体全体が赤く誠に綺麗な鳥です。紅冠鳥とも呼ばれています。ウィスコンシンでもなじみ深い鳥ですが、私は日本ではこの三羽をまだ見たことがありません。ウィスコンシンが州鳥を決めるとき、1926年から1927年にかけて小学生が投票で決めたという記録が残っています。 子供に州鳥を決めさせるという発想がいいですね。
「ジェイジェイ」と鳴くのがブルージェイ(blue jay)です。日本語ではアオカケスと呼ばれています。カナダはオンタリオ州を代表する鳥とされ、トロントに本拠を占めるメジャーリーグの球団名がブルージェイ「Blue Jays」です。ウィスコンシン州の中央部にアダムス郡(Adams County)があります。そこにピーテンウエル湖(Petenwell Lake)の側を走ると電柱のてっぺんにカサゴ(Osprey)の巣を見かけます。
秋になると、頭上をカナダ雁(Canada goose)の群れが見事な編隊を組み、それも猛スピードで南下していくのを見かけます。「ツーン、ツーン、、」と鳴きながら次々と群れが通るのです。高度200メートルから500メートルを保ち、V字型を形成して飛翔します。春先には北に向かう素晴らしい光景が見られます。