私がテネシー州(State of Tennessee)を知ったのは、1950年代のラジオや新聞でですテネシー川(Tennessee River)流域の総合開発という公共事業と「テネシーワルツ」(Tennessee Waltz)という歌がきっかけなんです
1929年からの世界恐慌(World Economic Crisis)のときに、失業者のための雇用を出す必要性があったので、ルーズベルト大統領(Frankline Roosebelt)が、世界恐慌の対策として実施したニューディール政策(New Deal)を打ち出します。その一環として、テネシー川が毎年春に洪水を起こしていたのを制御する必要性があったこと、さらにテネシー川の輸送容量を改善する必要性などによって、1933年にテネシー川流域開発公社(Tennessee Valley Authority:TVA)が設立されることになります。その結果、32個の多目的ダムなどの建設により雇用が拡大し、テネシー州は国内でも最大の電力供給州となります。
1948年にリリースされたのが「テネシーワルツ」です。1950年にパティ・ペイジ(Patti Page) が歌うと爆発的な人気を博します。日本にはジャズ系歌手である江利チエミが歌います。恋人とテネシーワルツを踊るという歌です。覚えている人もおられるでしょうか。
テネシー州には「志願兵の州」(The Volunteer State)というニックネームがついています。これは植民地戦争でインディアン諸部族やイギリスとの米英戦争のとき、特に1815年のニューオーリンズ(New Orleans)の戦いで、テネシー州の志願兵が傑出した働きをしたことでつけられたいわれます。最初2,800名の志願兵を募集したところ30,000名が集まったといわれます。
他にも「Mother of Southwestern Statesmen」という呼び名があります。テネシーから三名の大統領を送り出しているからです。第7代大統領のアンドルー・ジャクソン(Andrew Jackson)、第11代のジェイムス・ポーク(James Polk)、そして第17代のアンドルー・ジョンソン(Andrew Johnson)です。テネシー州の州都はナッシュビル(Nashville)、最大の都市はメンフィス(Memphis)です。