オクラホマ州(The State of Oklahoma)の州都で最大の都市はオクラホマシティ(Oklahoma City)です。名前の由来ですが、チョクト(Choctaw)インディアン語で「赤いーhumma, 人々ーokla」を意味します。この部族はミシシッピ川河口域に住んでいた農耕民族といわれます。
1803年にルイジアナ(Louisiana)購入の一部としてフランス領からアメリカ領となります。州の西部は大平原(Great Plaine)でアーカンソー川(Arkansas River)とレッド川(Red River)流域の平野、オザーク高原(Ozarks Mountain)が広がり、経済の中心となる農牧業が盛んです。小麦の生産は全米第二位、その他の産物として綿花、トウモロコシ、ピーナッツ、豆類が中心です。
1820年代以降、主要なインディアン部族はオクラホマの南部に移住させられます。次第に白人の投機家がやってきます。1899年に白人の入植が許可される直前に、「スーナ」(sooners)と呼ばれる抜け駆けの移住者が殺到し土地を占有していきます。こうした有様を形容して、オクラホマ州のニックネームは「The Sooner State」となります。
1930年代、南部を襲った大干ばつと砂嵐(Dust Bowl)により大量の農民や先住民がオクラホマからカリフォルニアに移住します。こうした人々は「Okies」と呼ばれました。その数、100万を越えたとあります。1939年にその姿を描いた小説がジョン・スタインベック(John Steinbeck)の「怒りの葡萄(The Grapes of Wrath)」です。機械化農法を導入する資本家と土値を追われ、カリフォルニアに移住した貧窮農民集団との軋轢闘争が素材となっています。小説の主人公はトム・ジョード(Tom Joad)は正義感にあふれ、不公正な社会に疑問を持つのです。スタインベックの祖父は多くの農地を所有したドイツ系移民です。