新聞紙上などでアメリカの経済界の人物を見渡しても、ユダヤ系アメリカ人の活躍は抜きんでています。アメリカ中央銀行である連邦準備制度理事会(Federal Reserve System:FRS)の第15代議長はジャネット・イエレン(Janet Yellen)です。史上初の女性議長です。副議長はザンビア出身のスタンレーフィッシアー(Stanley Fischer)。彼は2013年にまでイスラエル中央銀行総裁です。イエレンの前任者のベン・バーナンキ(Ben Bernanke)。さらにバーナンキの前任者は、アラン・グリーンスパン(Alan Greenspan)です。偶然かどうか分かりませんが全員ユダヤ系です。特にグリーンスパンは四代の大統領に仕えた人です。
ユダヤ系の経済学者のことですが、クリントン(William Clinton)政権での財務長官はローレンス・サマーズ(Lawrence Henry Summers)です。かれはハーヴァード大学の学長を歴任した経歴があります。女性は統計的にみて数学と科学の最高レベルでの研究に適していないといった発言などによって学長を辞任し、さらに連邦準備制度理事会(Federal Reserve Board: FRB)議長候補として有力視されましたが辞退します。FRBは七名の理事で構成されますが、一時は五名までがユダヤ系の人であったことがあります。ドナルド・コーン(Donald Kohn)もイエレンとともにFRBの理事でした。
世界銀行 (World Bank: WB)と国際通貨基金(International Monetary Fund: IMF)があります。いずれもワシントンDCに本部があり、共に国際金融秩序の根幹を占めています。二つともアメリカが実質的な拒否権を持っています。世界銀行の出資額の 16%、IMFの出資額の18%がアメリカであるからです。第10代世界銀行総裁だったのがポール・ウォルフォウィッツ(Paul Wolfowitz)です。彼もユダヤ系アメリカン人です。アメリカが金融の中心であるのは世界銀行と国際通貨基金をいわば抑えており、その出資はユダヤ系の金融資本といわれます。