アメリカは高齢者の運転が目だちます。日本のように「免許状の返納を!」といったかけ声は聞いたことがありません。「余計なお世話はするな、!」という気分なのです。自分のことは自分で責任をとるという気概が感じられます。
運転していると、ドライバーが高齢者かどうかが大体分かります。大抵は長閑と運転するせいか、スロウなのです。こういう場合は、後ろにつかないことです。何が起こるかわかりません。相手も後ろにつかれないほうが安心するはずです。急いだり、急かしたりしてはいけないのです。
アメリカには高齢運転者標識のシールなどもありません。電車にも高齢者や障害者の優先席のシートもありません。日本はなんて親切で気配りのある国かと感じるときです。しかし、考えてみますとこうした標識がまだまだ必要なところにこの国の未成熟な一面が現れているともいえます。本当に高齢者や障害者を大事にしているのかといえば、混雑する電車内を見渡すと決してそうではありません。中には若者がデンと坐わり、大人が眠ったふりをして坐っています。