木枯らしの季節 その六 最初の感謝祭

中西部(Midwest)や東海岸のニューイングランド(New England)は紅葉も終わりに近づいています。感謝祭 (Thanksgiving Day)が近づいています。私の最初の感謝祭は1977年。ミルウォーキー(Milwaukee)のルーテル教会のLeRoy Hass牧師さん宅に招かれたときです。この先生は長く関東や上越で宣教活動に励まれておられ、日本語はもちろん達者です。日本語で説教ができるくらいですから、その努力はたいしたものです。奥様のSaraさんは暖かいお母さんタイプ。日本生まれの娘のDeborahさんはウィスコンシン大学で看護学を学んでいました。Deborahとはヘブライ語で蜜蜂という意味です。Hass家は代々靴作り職人だったそうです。

edward-frascino-turkey-with-sign-the-world-will-end-nov-27-new-yorker-cartoon1 h54 59578f678263f71832ae79e247fd013fマディソン(Madison)から東にインターステイト94(Interstate 94)を70分ほど走るとミシガン湖です。晩秋の湖は寒々としています。木枯らしの寒さではなく冷たさそのものです。粉雪が風で舞う日でした。お家はこじんまりした小さ目の造りです。中西部の一軒家には必ず地下があり、子供の遊び部屋やロンドリーとなっています。

アメリカでは11月の第4木曜日、カナダではすでに終わりましたが10月の第2月曜日です。多くの州は感謝祭の翌日の金曜日も祝日扱いとして4連休となります。慈善団体などがホームレスなどの人々に温かい七面鳥料理を振る舞うのも恒例となっています。

感謝祭の夕食は感謝の祈りから始まります。
  O God, when I have food,
    help me to remember the hungry;
  When I have work,
     help me to remember the jobless;
  When I have a home,
     help me to remember those who have no home at all.

会話がはずむ食卓です。ですが成田一家にとっては最初の感謝祭です。周りを見ながら食事するのは緊張するものです。それを解くには少し時間がかかりました。

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