多くの信徒を有するキリスト教会、特にカトリック教会(Catholic church)はParochial school と呼ばれる教会立の学校を運営しています。その運営母体は教会の会衆です。会衆による献金や寄付によって教会は成り立ちます。教会は大きく分けて旧教と呼ばれるカトリック教会と新教と呼ばれるプロテスタント教会(Protestant church)があるのはご承知のとおりです。どちらも聖書教育や情操教育には力を入れています。これが使命、ミッションと呼ばれるものです。教育活動は、長い歴史を有する教会の堅固な伝統となっています。
我が国にもいわゆるミッション・スクールがあります。多くはヨーロッパや北米の教会から派遣された宣教師と呼ばれる人々がその礎を造った歴史があります。創立の精神(Ethos)は、聖書の教えにそってキリストの弟子として生きるという考えです。真理を追究し人格を高め社会と人々に奉仕するという精神です。ミッション・スクールの中には、宗教教育の色彩が薄れ、進学校とか有名校といった世間の期待に迎合するかのような校風も感じられます。
ウィスコンシン州都マジソンにあるMt. Olive Lutheran Churchの学校を中心に、教会立の学校の特徴を2回に分けて紹介しましょう。この教会はその名の通りルーテル系です。マルチン・ルターという神学者が興した教会です。ルターは「Luther」と綴ります。Lutheranとはルター派の人々という意味です。ウイスコンシン州にはたくさんルーテル教会が存在します。1800年代に北欧やドイツなどからの移民がこの大陸の東海岸や中西部(Midwest)にやってきます。アイオワ(Iowa)、イリノイ(Illinois)、インディアナ(Indiana)、ミネソタ(Minnesota)、ミズリー(Missouri)、ミシガン(Michigan)、ネブラスカ(Nebraska)、オハイオ(Ohio)などには、特にルーテル教会が目立ちます。
Midwestの別称は「America’s Heartland」。アメリカの心臓部とでも呼んでおきましょう。工業、農業、商業の中心です。その代表がデトロイト(Detroit)、セントルイス(St. Louis)、シカゴ(Chicago)、ミネアポリス(Minneapolis)などです。こうした都市に人と金と物、そして情報が集まるのです。
とまれ話がそれたので元に戻ります。ルーテル教会とは、聖書に基づいて三位一体の存在を信じ、すべての会衆が祭司として社会で役割を有するという教えが基本にあります。恩寵によって救われ、聖書の言葉に信仰の基盤を置いています。カトリック教会とは教理とか教義において違うところがあります。
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