Elizabeth Hall International Schoolは、ミネアポリス(Minneapolis)のダウンタウンの近くにある典型的な小学校です。典型的という意味は、多様な人種の子供が学ぶこと、その多くは経済的に恵まれない子供が多いということです。全児童の7〜8割をアフリカンアメリカン(African Americans)で占めています。
学校のスタッフは、子供の家庭状況などを反映して教師の他に言語治療士、(Occupational therapist: OT)、Physical therapist: PT)、音楽、学校心理士、矯正体育教師、メディアスペッシャリスト (Media specialist)がそれぞれ1名、ソーシャルワーカー(Social worker)が2名常駐しています。
不適切な行動や言語の問題を引き起こす児童もいます。私どもがこの学校を訪問したとき、事務室の前で2名の男児が立たされていました。後で理由を尋ねると女性教師に対する侮蔑的な発言をしたとのことでした。
そうした児童を一時待避させるタイムアウト室 (Timeout)もあります。タイムアウト室とは珍しいです。この教室の大きさは、幅と奥行きが3m*10m位です。窓が1箇所あり室内の中央に児童用の椅子が1脚置いてありました。ここで「しばし心を静め反省、、」させられるというわけです。
教師の不足が続き、介助教師 (Teacher aids)を雇っています。その数は11名でこれは全教職員の1/3にあたるそうです。3-4年生の混合クラスの授業では4人の教師(主1、サブ3)で7人の児童を指導しています。特別支援教育用の教室には教師の他に介助教師が1人、言語療法士も1人常駐しています。
時間割の中に「Rules」という科目もあります。日本でいう「基本的生活習慣」に相当するようです。社会的スキルの指導が目的のように感じられます。日本の道徳教育とは、質的に異なるようでした。ソーシャルワーカーは、子どもの不適切な行動に対する停学通知書の作成なども行うというのですから、随分と我が国とは事情が異なるものです。
児童の指導で苦心している学校のようですが、最近、国際理解教育の活動が活発となり、国際バカロレアプログラムを実施するという教師の努力が伝わる話題で注目されています (International Baccalaureate Primary Years Programme: IB-PYP) 。学校の新しい試みは生徒のダイヴァーシティによってできるのでしょう。
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