聖書の中の女性の生き方 その四 「マルタ」

2fec502f6b548aac5cbbe1fb2404174e img_mouseover3 Martha_and_Mary_by_He_Qi_China新約聖書のルカによる福音書に登場する女性にマルタ (Martha) がいます。イエスと弟子たちが、ベタニア (Bethany)という村にマルタとマリアという姉妹の家を訪ねます。この姉妹にはラザロ(Lazarus)という兄がいます。重い皮膚病を患っていました。ベタニアはエルサレム(Jerusalem)の東2キロ余り、オリーブ山(Mt. Olive) の南東斜面に位置しています。

Marthaとはラテン語では「婦人」とか「女主」といった意味です。マルタとマリアの性格は違います。マリアはいわゆる内向きなのに対してマルタは積極的な性格の持ち主です。

あるときイエスがベタニアを訪れます。マルタとマリアはイエスの来訪を喜びます。マルタは、イエスと弟子達のために甲斐甲斐しく世話をします。ですが、妹のマリアはイエスの足許に座り、イエスの話しに熱心に聞き入っいました。姉のマルタは心穏やかではありません。マリアが手伝ってくれないからです。

マルタはだんだんと苛立ってきます。そして、ついにイエスにその不満をぶつけてしまうのです。

「主よ、わたしの妹はわたしだけにもてなしをさせていますが、何ともお思いになりませんか。手伝ってくれるようにおっしゃってください。」(ルカ10:40)

マルタは、イエスはマリアの怠惰を諫めてくれると期待したようです。ところが、イエスはマリアではなく、マルタに向かって次のように言われます。

「マルタ、マルタ、あなたは多くのことに思い悩み、心を乱している。しかし、必要なことはただ一つだけである。マリアは良い方を選んだ。それを取り上げてはならない。」(ルカ10:41-42)

兄のラザロが亡くなったとき、マルタはイエスに言います。
「主よ、あなたがここにおいででしたら、兄は亡くならなかったでしょう。」(ヨハネ11:20-21)

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