初めに言葉があった その47 デフレからの脱却  その9 「終活」

四文字熟語が多いなと感じていましたが二文字熟語も多いのですね。シュウカツという言葉をきいていたら「就活」ではなく「終活」だったので私は頭をかきました。2010年頃からこの言葉が出回ったようです。この単語を知らなかっただけです。ちなみに「終活ジャパン協会」というサイトも見てみました。

人生でタチが悪いことの一つは、「自分は明日は死ぬことはないだろう」と思い込んでいることでしょう。七十代でも八十代の人もそう思っている人が大半です。「今自分は健康だから」、「毎日健康に留意しているから」、「病気したことがないから」、「家系は皆長寿だから」、、、ですが確実に鬼籍に向かっています。

「終活」はなぜ必要なのでしょうか。残される者への心遣いでしょうか。その他、自分の体と財産のことでしょう。入院したら延命措置をどうするか、献体したほうがよいか、葬式の宗派や墓はどうしてもらうか、一体誰に相続させるか、誰が手続きするかなどなどあります。「就活」は一生を決めかねない出来事です。それに比べて「終活」はエンディングにあたっての備えですからたいしたことではないといえるでしょう。

幸い私にはこれといった財産はありません。残された者は苦労しないはずです。住み家は連れ合いが相続し、僅かの預金は三人の子供で分割するように伝えてあります。簡単なエンディング・ノート (ending note)は長男らに伝えてあります。

インフレーションと終活ということです。これからはしばらく葬儀屋さんの商売も忙しくなるようです。ですが葬儀費用を抑えようとするいろいろな工夫がされています。かつてのような豪華で高価な葬儀は市井ではあまり見られません。気軽な「プチ終活」も人気があります。もはや冠婚葬祭に関しては恥も外聞も気にする時代でなくなりました。実質婚も家族葬も年々盛んです。ウエディングもエンディングでも「インフレはもったいないことだ」という雰囲気です。私も終活はデフレでよいと考えます。静かに送り送られるのがいいのではないでしょうか。

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