初めに言葉があった その26 「We all have our hang-ups!」

漫画「Peanuts」のもう一人というか、もう一匹の主人公はビーグル犬のSnoopyです。彼の名前は「snoop」(うろうろ探す)という単語に由来するようです。ですがなかなかどうして、擬人化され哲学者めいた名言を呟いています。Snoopyは人間の言葉を喋りませんが、作者のSchulzを介して自分の思いや感情を言わしめます。

Snoopyは忠実で純真であり、想像力に富む温厚な性格の犬です。時々、白昼夢でブツブツ言いながらまるで大学生になったり、第一次大戦中の英雄的なパイロットのようなペルソナに扮装します。飼い主チャーリー・ブラウンの名前は覚えることができず、「round-headed kid」(丸い頭の男の子)というように呼んでいます。それでも忠誠心と愛着が旺盛な犬として描かれています。

さて、「We all have our hang-ups!」というフレーズです。「hang-ups」がキーワードですが、この意味は、情動的な不安や葛藤のことです。負け試合を終えるとチームメイトがチャーリーの下手くそなプレイを詰るのです。帰り道にチャーリー・ブラウンと一緒に歩きながら彼を慰めます。いじめにはくじけないで戦うのだと。そして「We all have our hang-ups!」(誰にでも心に困ったことはあるもんだよ!)と呟くのです。

Snoopyはさらに言います。
「Are you saying you are down? You may need a sense of humor in your life.」
  気が滅入るだって?きみの生活にはユーモアがたりないのかも…

「Keep looking up.. That’s the secret of life..」
  上を見続けること、それが生きることのコツなんだ 

チャーリー・ブラウンは飼い主としてSnoopyを幸せにしようと懸命なのですが、それができないのがもどかしいのです。ですがSnoopyは言います。
「Don’t worry about it. I was already happy.」
「チャーリーと一緒にいることに勝る幸せなんかはない」。なんとも主人を信じきる思いやりの深い犬です。
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