詩の世界でも誠に素人ながら北原白秋と小椋佳の作詞には共通点があると考える一人です。作品を読み比べるとそれが分かってきます。「からたちの花」が発表されたのは1925年、そして「シクラメンのかおり」は1975年に発売され一躍日本中に広がります。二つの詩には50年の歳月のひらきがあります。しかし、驚くべきほどの共通点があるのです。
二つの詩を比べてみましょう。
からたちの花が咲いたよ 白い白い花が咲いたよ
からたちのとげはいたいよ 靑い靑い針のとげだよ
からたちも秋はみのるよ まろいまろい金のたまだよ
真綿色したシクラメンほど 清しいものはない、、、、
薄紅色のシクラメンほど まぶしいものはない、、、、
薄紫のシクラメンほど 寂しいものはない、、、、、
白秋は、からたちの花、とげ、そして実を描写します。小椋はシクラメンの色が感情に響くことをいいます。自然と人を一体化しようとする言葉です。二人の詩には、抒情的な雰囲気、清澄さ、溌剌さに溢れています。繰り返しの修辞が使われ、読者の心をくすぶってきます。小椋の作詞には白秋の影響が色濃くでていることがわかります。
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