前回のブログの続きです。最も歴史の古い酒の一つが葡萄酒とかワインといわれています。メソポタミア (Mesopotamia) 地方で最初に造られたのが紀元前6000年頃といわれますから、その古さはとてつもないくらいです。今日、葡萄酒は世界中で造られ広く飲まれています。
時代が経って、中世のヨーロッパではカトリック教会 (Catholic church) の聖職者を養成する僧院や神学校が葡萄の栽培と葡萄酒の醸造を担います。これには理由がありまして、聖書のなかでキリストが葡萄酒を指して自分の血と称したことから、葡萄酒は礼拝の聖餐式において重要な役割を果たします。信者が司祭や牧師から葡萄酒をいただき飲むのです。このとき使うのは赤葡萄酒です。
葡萄の代表的な産地は中国、イタリア、フランス、アメリカ、ニュージーランド、スペイン、チリなどです。今や世界最大の葡萄の生産国は中国。日本でも山梨県が葡萄の産地ですが、世界的にみてその産出量は微々たるものです。旅行するとオリーブ畑と並んで葡萄畑が丘陵に広がります。名だたる高級なものから、市民が普段の食事中に飲むものまで多くの種類が生産されています。一度、イタリアやスペインに短く滞在したとき、なだらかな丘陵に広がる葡萄畑の眺望を楽しむことができました。もちろん葡萄酒をいただきながらです。
「新しい葡萄酒は新しい革袋に」です。「古い葡萄酒」のほうが高価で尊ばれるのではないかと反論されそうです。ですが、変化や改革ということが生き方において要求されるのが現代です。例の「Change」です。今までと同じような考え方や行動基準、生活習慣にしがみつく生き方をしていてよいのか?ということが問われています。新しい革袋とは、それを受けとめる世の中の新しい仕組みや、回りの人々の変化に対する適応性のことを示唆しています。
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