アイオワ州(Iowa)のライセンスプレートには、穀物を保存するサイロや納屋が背景に印刷されています。トウモロコシと小麦の生産で有名なアイオワが今回の話題です。北はミネソタ州、東はウィスコンシン州及びイリノイ州、南はミズーリ州(Missouri)、そして西はネブラスカ州(Nebraska)及びサウスダコタ州(South Dakota)に囲まれています。州都で最大の都市はデモイン(Des Moines)です。
アイオワには、東がミシシッピー川(Mississippi)、そして西はミズリー川が流れています。豊かな農産物などがこの川を使って運ばれています。アイオワは結構なだらかな丘陵が折り重なって農作物の生産に適しています。
アメリカの中西部は「コーンベルト」と呼ばれトウモロコシの一大生産地です。アイオワはその中で生産量が全米でトップを誇ります。車でどこまで走っても穀倉地帯が広がります。豊饒の地といえましょう。大豆、豚の生産量も全米第一位となっています。従って、穀物市場の金融や流通、そしてバイオテクノロジー研究開発などでも盛んな州です。
アイオワのあたりは、「アメリカの中心」とか「アメリカの心臓部」(America’s Heartland)とも呼ばれて、恐らく世界一の農業地帯であります。アメリカは工業国ではありますが、なんといっても主役は農業なのです。トウモロコシと小麦の生産高からは、アメリカは農業国と呼ぶにふさわしいといえます。
アメリカの小学校では、アメリカの探検と開拓の歴史を学びます。そこに登場するのは、フランスからきたジャック・マークエット(Jacques Marquette)とルイス・ジョリエ(Louis Jolliet) という探検家です。この二人が中西部を探検したのは1670年代の頃です。マークエットはもともとフランスの宣教師でした。一方ジョリエはカナダ、ケベック生まれのフランス人でした。この二人の探検家は一緒に主にミシシッピー川(Mississippi)とその支流を使いアイオワ、ウィスコンシン、ミシガン、イリノイなどを調べメキシコ湾にも到達します。ジョリエの貢献は、彼の名前を付けた町が沢山あることに現れています。