ウィスコンシンの土壌と水は農業に最適な環境を作り出していますが、世界最高の乳製品を生産するためには素晴らしい土地や酪農家の献身、酪農の研究と開発などが基礎となっています。ウィスコンシンでつくられる多くの製品は、ウィスコンシン大学などでの研究成果を反映しています。
ウィスコンシン州はアメリカのチーズの約4分の1を生産し、チーズ生産量では全米一位です。牛乳生産量ではカリフォルニア州に次いで第二位、一人当たりの牛乳生産量ではカリフォルニア州とバーモント州に続いて第三位。バター生産では全米の約4分の1を生産し第二位です。トウモロコシ、クランベリー、朝鮮人参、スナップインゲン、加工用豆などの生産で全国一位となっています。ウィスコンシン州の農産物生産の重要性は、ウィスコンシン州の四半期デザインに描かれたホルスタイン牛、トウモロコシの穂、チーズの輪に象徴されています。 州は毎年「酪農の国のアリス」(Alice in Dairyland)を選出し、州の農産物を世界に宣伝しています。
大豆の生産が盛んなのもウィスコンシン州です。1973年に同州のウォルワース(Walworth)にキッコーマンは初の海外工場を建設し、“Made in USA”の醤油が初出荷されます。工場建設にあたっては、地域社会との共存共栄をめざし、現地社員の登用も積極的に行いました。日本で培われた技術で、現地の力で醤油を作り、“世界に通用する味”としました。通用する味とは、経営の現地化を土台にして育まれた恒久的な定着を意味しています。1998年には、カリフォルニア州フォルサム(Folsom)にアメリカ第二工場もオープンし、醤油の出荷量も順調に成長を続けています。
キッコーマンは、ソイソースに代わるいわば代名詞として、アメリカでも定着しています。ただ、キッコーマンのアクセントは「キッコマン」と発音されています。ステーキのために無くてはならないのがソースです。醤油と肉の組み合わせをより容易にするために生まれたのが「テリヤキソース」というわけです。キッコーマンは、1961年にその生産を始めてから現在まで高い人気を維持しており、「TERIYAKI」は、いまではウェブスター(Webster)の辞書にも載っています。大豆のお陰で醤油や豆腐、その他の日本食品が、アメリカ料理の主流に加わりつつあるといっても過言ではありません。
「TERIYAKI」は英語で「glaze-broiled」で「艶を出しの焼き方」という意味です。照り焼きソースはいろいろな種類があるようですが、最近は減塩もの、韓国風のもの、味噌でつくったものなどに人気があるようです。