アラスカ州に次いで全米第2位の広さのがテキサス州(Texas)で、日本の面積の約2倍にあたります。1836年から1845年までの間、テキサス共和国(Republic of Texas)という独立した国家でもありました。その時代から使用されていた白い星を一つあしらった州旗から「ローン・スター・ステイト (Lone Star State) 」という愛称もよく知られています。人口ではヒューストン(Houston)が州内で最大で、他にサンアントニオで(San Antonio)が州内第2位、ダラス・フォートワース(Dallas Fort Worth) などの大都市があり、州都はオースティン(Austin)となっています。
テキサス州は西部開拓時代の雰囲気をも色濃く残しています。南北戦争後のテキサス州を繁栄させた産業は牛の牧畜でした。牧畜業の長い歴史があるためにテキサスは、カウボーイのイメージと結び付けられることが多いようです。Ten Gallon Hat と呼ばれるカーボーイが被る帽子があります。広大で多様性に富むテキサス州は、事実、テキサス州の風景は、不毛の荒れ地から海水浴ができる海岸線、緑が生い茂る山々、広大な草原まで多岐に渡ります。
サンアントニオには、数百年の歴史を持つスペインの伝道所、アラモ(the Alamo)があります。アラモは 1800 年代に長きに渡り決戦の舞台となりました。1836年にテキサス共和国として一方的に独立を宣言しますが、同年メキシコ軍の進軍により入植者がたてこもっていたサンアントニオのアラモ伝道所の砦が陥落し、守備隊は全滅します。かの有名な「アラモの戦い」です。サンアントニオには人気が高いリバー・ウォーク(River Walk)などがあり、年間1,000万人以上が訪れる全米有数の観光都市としても発展しています。
アメリカ航空宇宙局 (NASA) の宇宙センターであるジョンソン宇宙センター(Johnson Space Center)はヒューストンにあります。有人宇宙飛行の訓練、研究および飛行管制を行っています。テキサスでは今日、フォーチュン500に入る企業の数では50以上で全米のどの州よりも多くなっています。フォートワースは、20世紀初頭、石油が噴出し始め、1970年代終盤に再び噴出し、運送業、商取引の中心地となります。
20世紀半ばには大学に大きな投資をしたこともあり、多くのハイテク企業を含む多様な経済に発展します。テキサス大学オースティン校(University of Texas, Austin)とテキサスA&M大学(Texas A&M University)はテキサス州の旗艦大学となっています。どちらもテキサス州憲法で設立され、多額の恒久的大学基金の枠を持っています。フォートワースにあるテキサス・クリスチャン大学(Texas Christian University:TCU)も教育や研究で有名です。ライス大学(Rice University)も名門私立総合大学で試験や成績で最難関校となっています。