オクラホマ州(Oklahoma)は、アメリカのほぼ中央に位置し、西部開拓時代の歴史、アメリカ先住民文化などが融合し南部の魅力を示しているといわれます。州名は農耕民族のチョクトー族(Choctaw)インディアンの言葉で「okla」 と 「humma」を合わせたものとされます。チョクトー族は、白人の文化を積極的に採り入れ、「文明化五部族」 (Five Civilized Tribes) と呼ばれています。ジャガイモ飢饉の間、飢饉の救援を提供したことによる寛大さも讃えられています。州都で最大都市は「オクラホマシティ」(Oklahoma City)です。
オクラホマは、アメリカ先住民の人口が最も多い州です。その理由ですが、この州のインディアン部族のほとんどは、19世紀にアンドリュー・ジャクソン(Andrew Jackson)大統領の「インディアン移住法」(Indian Removal Act)によって、インディアン部族のほとんどを強制移住させられたのです。現在、州内には39 の部族が本部を置いています。毎年 6 月に開催されるレッド・アース・ネイティブ・アメリカン文化フェスティバル(Red Earth Native American Cultural Festival)が有名です。インディアン部族のお祭りが「パウワウ」(Powwow)です。もともと戦いの勝利を祝う踊りの場とされていたのですが、今はお祭りスタイルになったようです。インディアンの精神復興と権利回復運動の高まりの産物ともいわれます。
ランドラッシュ(Land Run)と呼ばれる、決められた時刻に特定の土地が開拓者に開放され、待ちかねた開拓者が一斉に駆け出すような仕組みが1800年代に何度か行われました。公式の解放時刻以前に境界を越えるという規則破りは「抜け駆け」(Sooner)と呼ばれました。別名「早者勝ち」という言葉がオクラホマ州の公式ニックネーム(Sooner State)にもなっています。
オクラホマは温暖な地域にありますが、春先から晩夏にかけて、この地域特有の気候条件により雷雨が発生しやすいといわれます。州の大半は竜巻街道と称される地域にあり、年間平均54個もの竜巻が発生するといわれます。オクラホマ州は天然ガス生産量で全米第3位、原油では第5位となっています。