イギリスから独立したアメリカ合衆国当初13州のうちの1つがノースカロライナ州(North Carolina)です。イングランド国王チャールズ2世(Charles II)が、1660年に王位に就いたときに、すでに定住していたイギリス人がの貴族集団や植民地領主にこの植民地を与えたといわれます。この新植民地「カロライナ」は国王チャールズ1世の栄誉を称えて名付けられたようです。南北戦争では南部連合側(Confederate)に最後に参入した州です。
伝統や歴が交差するのが州都のラレイ(Raleigh)です。現在はシャーロット(Charlotte)やラレイ、ダーラム(Durham)、チャペルヒル(Chapel Hill)のリサーチ・トライアングル地区(Research Triangle)を中心として経済的に大躍進を示し、州人口も急速に伸びています。ノースカロライナ州は農業、金融サービス、及び産業で成長しています。この州の産業製品、主に織物、化学工業、電気機器、紙及び紙製品はアメリカ合衆国内でも有力な地位を占めてきました。タバコの生産も盛んで地元経済にとって活力を与え続けています。
大西洋の海岸からグレートスモーキー山脈(Great Smoky Mountains)まで広がる美しい自然の風景は他州から多くの観光客を惹き付けています。忘れてはならないのは、ノースカロライナ州といえば、ライト兄弟による初の動力飛行が行われた場所です。ライト兄弟メモリアル(Wright Brothers National Memorial)を記念する施設がキル・デビル・ヒルズ(Kill Devil Hills)にあります。
ノースカロライナ州のニックネームは「タールがついたかかとの州」(Tar Heel State)といいます。「Tar」とはタール、 「Heel」はかかとという単語です。ノースカロライナ州は松の木が豊富に獲れるところです。タールやテレピン油といったネバネバした液がでます。南北戦争の際、南軍兵士は北軍に対峙してかかとにタールが塗ってあるように、一歩も引くことがなかったという面白い挿話があります。