私がミネソタ(Minnesota)という地名を知ったのは「ミネソタの卵売り」という流行歌です。1950年代の頃で歌っていたのは暁テル子という歌手です。この曲名の由来を調べましたがよくわかりません。ミネソタに卵売りという職業があるのかも定かではありません。ミネソタは養鶏で盛んであるというのもきいたことがありません。寒いので養鶏には向かないはずです。
もう一つのミネソタのエピソードです。元札幌ルーテル教会の宣教師とご家族をミネアポリスに訪ねたときです。外に立っているとひどく蚊が多いのです。大小無数の湖が点在するために蚊が発生するのです。人々は蚊のことを「州の鳥」(State Bird)といって笑っていました。州の愛称は「一万の湖がある州」(Land of 10,000 Lakes) と呼ばれています。こうした湖は最終氷河が後退した跡に残したものです。もう一つの愛称は「ジリスの州(Gopher State)」という可愛い野生動物にちなんだ呼び名です。
中西部では、イリノイ州シカゴとミシガン州デトロイトに続いて大きい都市が、ミネソタ州のミネアポリス(Minneapolis)になります。ミネアポリスは州都セントポール(Saint Paul)の西に位置する隣りの街です。ミシシッピ河を挟んで発展してきた二つの大都市が隣同士にあり、2つの都市を合わせて双子の街、ツインシティー(Twin Cities)とも呼ばれています。ミネアポリスは次々と再開発が進み、新しい施設などが建ち並ぶ経済の中心です。それに対してセントポールは、ヨーロッパの都市に似て旧市街地区があり、ビクトリア期後期のような数多い建築が保存状態良く、残っています。少し古いですが2015年の調査によると、ミネアポリスとセントポールは最も識字能力が高い人々が暮らす街であるといわれます。
ミネソタ州は古くから農業、鉱業が盛んな州でしたが、近年はハイテク産業の進出などもめざましいようです。ミネアポリス・セントポール国際空港 (MSP) の近くに位置する「モール・オブ・アメリカ」(Mall of America)は、全米最大級のショッピングモールです。4つのデパート、50のレストラン、520の専門店が巨大なモールの中に集合しています。ちょうど中心に、遊園地があるのですから、その大きさが分かります。キッズテーマパーク「レゴランド(Lego Land)も楽しいです。