ようやく合衆国50州をライセンスプレートから紹介する中間点にやってきました。今回はデラウェア州(Delaware)です。17世紀初頭からスウェーデン(Sweden)やオランダ(Netherland) からの移民が東海岸に入植します。デラウェアですが東はニュージャージー州、北はペンシルバニア州、西はメリーランド州と接しています。州名は、イギリスのバージニア植民地時代、初代の総督であったデ・ラ・ウエア(De La Warr)に由来します。
合衆国の建国に関わった13植民地のうちで最初に憲法を批准したのがデラウェア州です。1787年のことです。ナーンバープレートには「First State」と誇るように記されています。東海岸のチェサピーク湾(Chesapeake Bay)とデラウェア湾(Delaware Bay)に面し、ロードアイランド州に次いで2番目に面積が小さい州です。州都はドーバー(Dover)となっています。ボストンからフィラデルフィア、ワシントンDCにかけてのアメリカ・メガロポリス(America Megalopolis)を形成しています。
デラウェア州で有名なのは、大財閥企業デュポン・ド・ヌムール社 (DuPont de Nemours)です。フランスの貴族ピエール・デュポン (Pierre S. du Pont) が州最大の都市ウィルミントン(Wilmington)に火薬工場を作り、やがてアメリカ有数の化学企業となります。会社設立を優遇する州法があり、大企業が名目的な本社をこの州に多く登録されています。法人税が安いためなのです。アメリカならではの話題です。36年にわたる上院議員経験後、副大統領、そして大統領になったジョー・バイデン(Jeo Biden)はデラウェア州の出身です。