「水は方円の器に従う」という諺があります。水は容器の形によってどんな形にでもなります。器とは、環境とか周囲の状況のことで、水は人を指し、人は交友や環境次第で善にも悪にも感化されるという喩えです。
—–【方円】——–
[方円]という用語は本来は、古代中国で世界観を示す言葉だったといわれます。我が国でも各地に古墳時代の天皇の墓である「前方後円墳」があり、世界観上での調和を表す形とされてきました。正方形の碁盤と円形の碁石から囲碁の別称にも用いられるようになります。四角い盤上で丸い碁石で戦うゲームを「方円」と洒落たわけです。世界観といえば宇宙流という武宮正樹九段が愛用した布石があります。あまり地にこだわらず厚く打ち、攻めを重視し中央を目指す戦術です。