囲碁にまつわる言葉 その21 【駄目】

今回は【駄目】の考証です。その前に【駄】という漢字についてです。広辞苑によりますと、「乗馬にならぬよくない馬」など、「名詞に冠して粗悪の意をあらわす」とあります。子どもの持つ小銭程度で買える菓子が駄菓子、質の低い馬が駄馬、出来の良くない作品は駄作、洒落にならないような表現は駄洒落など、不出来というのが共通点のようです。

—–【駄目】——–

駄目な箇所


「価値がない」の意の「ダメ」は、囲碁用語から転じたものといわれます。漢字では「駄目」囲碁で、多くの場合、カタカナ表記を使います。「ダメ」は石の周囲または相手の地との境界にあって、双方の地に属さない空点で、ここに石を打っても地は増えません。終局後、相手と交互に石を埋めあいます。地になりそうにない実質のない着点を「ダメ場」と呼びます。

「ダメ」はその他に、不可能なこと、何の役にも立たないこと、してはいけないこと、等の意味があります。「駄目を出す」は、注文を出すとか、仕事のやり直しを命じることです。「駄目を押す」は、くどくどと念を押すことです。