囲碁にまつわる言葉 その9 【結局】

碁老連の相談役として三浦浩氏が活躍されます。「八王子に生まれ、八王子で育ち、八王子で住んでいた」八王子の囲碁界にとって忘れられない存在です。日本アマチュア本因坊決定戦全国大会での最初の優勝は1971年の17回大会です。この大会の特徴は選手の年齢が大幅に若くなったことで、前回の16回大会では37.5歳、17回大会は30.8歳というそれまでにない若々しい大会だったといわれます。24歳という少壮気鋭の三浦氏が初出場で初優勝という栄冠を獲得します。そして、1999年の第45回同アマ本因坊決定戦で5度目の優勝を飾ったとき、25歳の対戦相手をして「昔の自分を見るようでした、若さの勢いを感じました」と対局を振り返っています。

五強といわれた村上文祥、平田博則、菊池康郎氏らを破っての優勝です。その後、アマ六強といわれるようになります。2014年9月29日、享年68歳でお亡くなりになります。八王子の囲碁界にとって誠に惜しまれる逸材です。この大会後のコメントが振るっています。
 ・三浦浩氏:「相手が石音大きく着手してきたら、それにつられないで、そっと石を置くのも冷静な気合いだ」

—–【結局】——–
碁の対局で一局打ち終わるとか、ひと勝負が終わることが「結局」です。終局ともいいます。「結」は物事のしめくくりのこと。「吉」には「引き締まる」様子を表現しています。「糸」を組み合わせて「糸をしっかりと引き締める→繋ぎ合わせる」ということです。「努力が実をむすぶ」という意味につながります。「局」は勝負や回数という意味で、転じて物事のなりゆきや様子のことです。