懐かしのキネマ その76 【ブレイブハート】

原題は【Braveheart】というアメリカ映画です。スコットランド(Scotland) の独立のために戦った実在の人物ウィリアム・ウォレス(William Wallace) の生涯を描いた歴史映画です。スコットランドは現在はグレートブリテン及び北アイルランド連合王国(United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland:UK)に属しますが、1707年まではスコットランド王国として存続しました。UKの通称はイギリスとか英国と呼ばれます。

West Highland

13世紀末、イングランド王(England)エドワード1世(EdwardI) の過酷なスコットランド支配に対して、ウィリアム・ウォレスは、スコットランド民衆の国民感情を高めて抵抗運動を行います。家族を殺害されるも、難を逃れたウォレスは、成人して彼は故郷に戻り、そこで幼なじみのミューロン(Murron)と恋に落ち、結婚します。しかし彼女はイングランド兵の手によって殺害されます。ウォレスは復讐を決意し、圧政に苦しむスコットランドの民衆の支持によって、抵抗運動は高まっていきます。

William Wallace

1297年のスターリング・ブリッジの戦い(Battle of Stirling Bridge)でウォレスらは、イングランド軍に勝利をおさめます。ウォレス率いる反乱軍は連勝を重ね、逆にイングランド領のヨーク(York) を占領します。エドワード1世は講和しようと息子の妻イザベル( Isabelle) をウォレスの元に送ります。彼女はウォレスに魅了され、イングランドへの侵攻を止めるように進言します。しかし、ウォレスは独立の好機ととらえ、スコットランドの王位継承者と目されるロバート・ザ・ブルース(Robert the Bruce) をはじめとする貴族層にも蜂起を促します。ですが、権益を保持したい貴族たちは土壇場でウォレスを裏切り、1298年のフォルカークの戦い(Battle of Falkirk) でイングランド軍に大敗を喫します

その後も辛くも生き延びたウォレスは行方を眩まし、各地でゲリラ戦を展開し、エドワードの支配への抵抗運動を継続しますが、1305年にイングランド軍に捕らえられ、大逆罪で有罪となります。ロンドンで行われた公開処刑では慈悲を乞うことを拒否し、【祖国の自由を】と叫びながらウォレスは息絶えます。ブルースに率いられたスコットランドの勇士たちは果敢に戦い、バノックバーンでの戦い(Battle of Bannockburn)でイングランド軍を破り自由を勝ちとるのです。