クリント・イーストウッド(Clint Eastwood) が製作・監督・主演を務めて映画です。原作はロバート・ウォーラー(Robert Waller)の小説『マディソン郡の橋』(The Bridges of Madison County) です。大人のラブストーリーで、世界的に大ヒットします。アイオワ州(Iowa)にある屋根付きの橋が小説の舞台です。
アイオワ の小さな農場で主婦フランチェスカ・ジョンソン(Francesca Johnson)は、結婚15年目で単調な日々を送っています。ある日、夫リチャード (Richard)と二人の子どもたちが子牛の品評会(Fair) のため隣州へ出かけ、彼女は4日間、一人きりで過ごすこととなります。そこへ一人の男性が現れ道を尋ねるのです。彼はウィンターセット(Winterset) に点在するカバードブリッジ(Covered Bridge)のひとつ、ローズマン橋 (Roseman Bridge)を撮りにやってきたナショナルジオグラフィック(National Geographic) のカメラマン、ロバート・キンケイド(Robert Kincaid)です。
彼の魅力に惹かれたフランチェスカは、彼を夕食に招待します。そこから距離が縮まり、二人はデートの末、許されないと知りつつ恋に落ちそのまま結ばれます。最後の夜、「一緒に来て欲しい」と誘うロバートに、フランチェスカは荷物をまとめますが、ロバートは一人で去っていきます。数日後、リチャードと共に街に出かけたフランチェスカは雨の中、彼女を見つめ立ち尽くすロバートの姿を見ます。フランチェスカは乗っていた車のドアに手をかけ、彼の許へ行こうとしますが思い留まります。
1979年、夫のリチャードが亡くなり、フランチェスカはロバートに連絡をとろうとしますが、消息はわかりません。数年後に、ロバートの弁護士からフランチェスカの手許に遺品が届きます。そこには、手紙やフランチェスカが彼に手渡したネックレスとともに『永遠の4日間』という写真集が入っています。
1989年の冬、母の葬儀のために集まった長男のマイケル(Michael)と妹のキャロリン(Carolyn) が、母フランチェスカの遺書とノートを読みます。「火葬にしてローズマン橋から灰を撒いてほしい」というものです。フランチェスカのノートには「人生の全てを家族に捧げた。せめて残りの身は彼に捧げたい」という遺志が記されています。平凡だと思われていた母親の秘められた恋を兄妹は知ることになります。ようやくその遺志を理解し、後日2人の手で、彼女の遺灰はロバートの遺灰と同様、ローズマン橋の上から撒かれます。