スカンクの他に、匂いにまつわるトラブルで忘れられないこともあります。
週末、院生は友達を招いて芝生でBBQをしたりパーティをします。日頃勉強で絞られているので、つかの間の時間をくつろぐのです。
これも管理事務所に勤めていたときです。電話がかかってきました。「隣の部屋から悪臭が流れてきて耐えられない、なんと止めさせてくれ」という内容です。出掛けると確かに強烈な魚油の匂いです。「くさや」やスルメとは違った「凄い」匂いです。中西部のアメリカ人は干物などを食べませんから、こうした魚の匂いには慣れていません。
高校時代稚内で暮らしたことのある私は、魚の匂いには慣れていました。しかし、この部屋からの匂いは格別なものでした。「隣近所から悪臭で苦情がきているので料理を控えて欲しい」と伝えるので精一杯でした。
臭いものといえば、韓国の「ホンオフェ」(홍어회)という「エイ」を醗酵させたもの、スエーデンの塩漬けされたニシンの缶詰「シュールストレミング(surestromming)」、そしてくさやです。「ホンオフェ」はアンモニアの匂いが強く涙がでるといいます。ハングルでホンオ(홍어)とはエイ、フェ(회)とは刺身のことです。Wikipediaによれば、ホンオフェは韓国では高級食品のひとつであり、冠婚葬祭に欠かせないご馳走だそうです。私は幸か不幸かまだ食したことはありません。
においにまつわるアメリカ生活、面白いですね。私も小泉武雄氏著「くさいはうまい」という本を読んで以来、フォンオフェとシュールストレーミングは一度食べてみたいと思っています。「くさや」は一度食しました。ほかに、滋賀県の「ふなずし」もくさいですが、日本酒によくあいますねー。慣れるまではブルーチーズも苦手でしたが、こちらはワインと楽しめますね。
ブルーチーズも最初は臭いですね。醗酵品はどの国もあります。保存食として大事なものだからでしょう。タクアンも換気しないと部屋中が臭くなります。