モンタナ州(Montana)の名称は、スペイン語の「Montañoso–山がちな」という言葉に由来します。カナダの国境に沿い、東西に長い州です。西はロッキー山脈(Rockey Mountains)、東は大平原(Great Plains)が広がります。州都はヘレナ(Helena), 最大の都市はビリングス(Billings)となっています。州は「Big Sky State」(蒼空の州)という愛称で呼ばれます。
経済は主にサービス業です。毎年多くの観光客がグレイシャー国立公園(Glacier National Park)、リトルビッグホーン戦場跡国定保護区(Little Bighorn Battlefield National Monument)、およびイエローストーン国立公園(Yellowstone National Park)を訪れています。東部では牧畜業、小麦農業、石油と石炭の採掘、西部では林業、観光業および岩石採掘業が盛んです。
1876年、ジョージ・カスター(George Custer)が率いる陸軍第七騎兵隊のインディアンの討伐隊が、州南部のリトルビッグホーン川(Bighorn River)のほとりでクロウ族(Crow)、シャイアン族(Cheyenne)、スー族( Sioux)、アラパホ族(Arapaho) などの連合軍との戦いによって全滅します。この戦によって連邦政府よるインディアン掃討が進み、 インディアンは土地を奪われ、強制的に居留地(reservation)に追いやられます。ケビン・コスナー(Kevin Costner)が監督し主演した映画「Dance with Wolves」にインディアンの逃避行が描かれています。
モンタナ出身の政治家で上院議員がウィリアム・フルブライト(James W. Fulbright)です。フルブライト奨学金(Fulbright Fellowships)という国際交換プログラムを創設します。戦後多くの日本人がこの基金を与えられ、帰国後は学会、官界、実業界、教育界、ジャーナリズム界、社会福祉界で活躍しました。設立以来の奨学生は160か国以上にわたり、その数は38万人に及んでいます。
州鳥はニシマキバドリ(Western Meadowlark)となっています。Meadowとは牧草地、Larkとはヒバリ、つまりMeadowlarkは牧草地などでみられるヒバリの様な鳥を指しています。背面の模様はヒバリに似ていて、首には黒いV字形の模様がついています。胸部は鮮やかな黄色をしているので他の鳥と見間違うことはありません。