アメリカの州鳥 その31 ニューメキシコの州鳥: オオミチバシリ

ニューメキシコ(New Mexico)の州鳥の紹介です。州都は、かってメキシコの総督府が置かれていたサンタ・フェ(Santa Fe)です。観光はサンタ・フェの経済を支えています。歴史・芸術・文化の豊かな州都でもあります。ジョージア・オキーフ美術館(Georgia O’Keeffe Museum)はその中心といえましょう。オキーフは特にアメリカ人に人気のある女性画家です。自然の景観や動植物などの自然を題材としています。オキーフはウィスコンシン州の農家に生まれ、マディソン(Madison)で高校時代を過ごしたこともあります。

Georgia O’Keeffe

サンタ・フェのダウンタウンにある歴史地区、特に総督府に隣接するプラザ(Plaza)にはメキシカンフードの人気レストランが立ち並んでいます。街並みは日干しの土で作られた建築物アドービ(Adobe)です。砂、砂質粘土とわらなどの素材でつくられる建材です。熱を吸収してもゆっくりと放出するので建物の中は涼しく、ニューメキシコのような暑くて乾いた地に適しているといわれています。

Greater Roadrunner

この州の最大の都市はアルバカーキー(Alburquerque)です。今では伝説的となりましたが、かってビル・ゲイツ(Bill Gates)がパソコンのOSを開発した町です。もともと大部分がネイティブ・アメリカン(インディアン)の居留地で、今もナバホ(Navajo)、プエブロ(Pueblo)、アッパチ(Apache)インディアンが住む居留地があります。そこで作られる民芸作品、各地にある大小の博物館の展示物、そして大自然が観光客を魅了しています。ネイティブ・アメリカンとメキシコの文化と芸術を最も身近に接することができる州といえましょう。

州鳥はオオミチバシリ(Greater Roadrunner)。その名の通りもの凄いスピードで地上を走ります。体長は50-60cmほどで、腹は白いですが、背中は黒褐色の地に白いまだらもようがあります。頭には黒く短い冠羽があります。足とくちばしはがっしりとしています。目の横に赤と白の縞はついています。尾羽が長いのも特徴です。砂漠地帯に生息し、地上で生活しており、飛ぶことはできますがあまり上手ではありません。鳴き声は鳩に似ています。食性は、小動物から木の実まで食べる雑食性で、狩りの腕も良く猛毒を持つ小さなガラガラヘビやトカゲ、サソリまでも捕食します。厳しい環境の砂漠で生き抜くために適応しているといえます。