アメリカの州鳥 その17 オレゴン州の鳥:ニシマキバドリ

オレゴン州(Oregon)は大西洋岸北西部に位置し、森林、山々、農場が広がる州です。州都はセーラム(Salem)で最大の都市はポートランド(Portland)となっています。ポートランドは札幌市とほぼ同じ緯度にあり、姉妹都市関係を結んでいます。肥沃な農地を抱え、周辺の農産物が集まるところでもあります。明治から大正時代に多くの日本人が移民として移住した州でもあります。移民した日本人は過酷な林業や漁業に従事します。

Western Meadowlark

ポートランドのダウンタウンですが、コロンビア川(Columbia River)の支流ウィラメット川 (Willamette River) の川岸は公園となっています。その一角に日本人移民の歴史公園があります。そこに移民の足跡を記すレリーフが立っています。レリーフには、農業と漁業で生計をたてながら子どもを教育する姿、アメリカに同化しようとした努力、大戦中の収容所での苦しい生活、そしてアメリカ人の差別に対する謝罪の言葉などが彫られています。ある学会でポートランドへ出かけたとき、家庭内暴力(DV)で苦しむ子どもが学ぶ学校へ案内されました。

オレゴント街道(Oregon Trail)は、開拓者が通った主要道の一つで、幌馬車に乗っって街道を経て東部から多くの入植者がやってきました。1980年のセント・ヘレナ山(Mt. St. Helena)の噴火も知られています。

州の鳥はニシマキバドリ(Western Meadowlark)といいます。Meadowとは牧草地のことで、Larkとはヒバリのことです。Meadowlarkは牧草地などでみられるヒバリの様な鳥を指しています。背面の模様はヒバリに似ています。胸部は鮮やかな黄色をしているので他の鳥と見間違うことは少ないようです。体長は20cm位で、草原に巣を作ります。昆虫の他に植物の種やベリー類も食べます。