日本にやって来て活躍した外国人 その七 ヤン・ヨーステン

ヤン・ヨーステン(Jan Josten)はオランダの商船リーフデ号(De Liefde)に航海士として、航海長ウイリアム・アダムス(William Adams)らとともに実権を握っていた徳川家康にヨーロッパ事情を伝えた人物です。家康の命で大坂に召し出され、その知識により重用されることになります。

そして朱印状を与えられて活躍する貿易商でもあったようです。中部ベトナム、タイマライ半島、中部カンボジア、北ベトナムなど各地に手広く貿易を営んでいきます。1614年オランダ商館が平戸に開設されてから,幕府と商館の仲介役としても活躍します。砲術顧問として、土地や屋敷を与えられ、日本人女性とも結婚します。与えられた土地は、ヤン・ヨーステンの名前から八代州海岸と呼ばれ、現在の東京都中央区八重洲の名の由来となっています。

ポルトガル人との貿易が豊臣氏や西国大名に握られ、またイエズス会が深く介在していたため、彼ら以外との海外貿易の開始を求めて、オラン人のヤン・ヨーステンやイギリス人のウィリアム・アダムスらを召し抱えたようです。