日本にやって来て活躍した外国人 その二 フランシスコ・ザビエル

「日本史において活躍した外国人?」といえばどうしてもフランシスコ・ザビエル(Francisco de Xavier)を第一番に挙げたくなります。天文18年といえば1549年ですが、我が国に最初にキリスト教を伝えたことで知られています。ザビエルはスペイン人宣教師です。私は津和野を訪ねてから山口市に立ち寄ったことがあります。ザビエルのことを少し学んでいたからです。山口サビエル記念聖堂を訪ね、そこで観光客を案内していたスペインからの神父さんと会話したのを思い出します。

Ignacio Lopez de Loyola

ポルトガル王ジョアン3世(Joao III)は、イグナチオ・デ・ロヨラ(Ignacio Lopez de Loyola)がイエズス会(Society of Jesus or Jesuit)という新修道会を創設したことを知り、ポルトガル植民地内の異教徒へキリスト教を布教する宣教師を派遣するようにロヨラに依頼します。ロヨラが推薦したのが、フランシスコ・ザビエルとシモン・ロドリゲス(Simon Rodríguez)です。こうしてザビエルは東方伝道の命を受けインドのゴア (Goa)に派遣されます。ザビエル最初に日本に上陸したのは鹿児島です。

Francisco de Xavier
大内義隆

ザビエルは、平戸に置き残していた献上品を携え1551年4月下旬、周防に向かいます。それまでの経験から、貴人との会見時には外観が重視されることを知っていたザビエルは一行を盛装させて、守護大名、大内義隆に謁見し珍しい文物を献上します。これらの品々に喜んだ義隆はザビエルに宣教を許可し、信仰の自由を認めます。

大内義隆は、廃寺となっていた山口の大道寺をザビエル一行の住居兼教会として与えます。これが日本最初の常設の教会堂となります。南蛮寺の第一号のようなものです。ザビエルはこの大道寺で説教を行い、約2ヵ月間の宣教で獲得した信徒数は約500人にものぼったとあります。日本で初めてのクリスマス行事もここで行われたと記録にあります。現在の山口カトリック教会サビエル記念聖堂の落成献堂式は1952年1月、1991年9月に焼失しますが、1998年4月に再建されます。