世界を旅する その十七 アイルランド その6 ケルト人とガリア人

ヨーロッパの先住民族は、ケルト人(Celtic)と呼ばれていました。Celticは、「ケルト人の」とか「ケルト語の」を意味する形容詞です。名詞としてはケルト語を意味します。別名ケルティックとも呼ばれます。ローマ帝国のローマ人はケルト人をガリア人(Na Gaeil)と呼んでいたといわれます。昔、フランスやベルギー、スイス、オランダおよびとドイツの一部はガリア(Gallia)地域といわれ、そこに住む諸部族はガリア語あるいはゴール語(Gaule)を使っていました。

Celtic

ブリタニカ百科事典によりますと、ケルト人はローマ人からは野蛮人と見下され、ローマ帝国の支配を受ることによって独自性を失い、さらにゲルマン人(German)に圧迫されたためアイルランドやスコットランド、ウェールズなどの一部に移住を余儀なくされたとあります。その間のケルト人の歴史や生活、宗教、神話などは後日取り上げていきます。

Celticがいたころのヨーロッパ

ケルト人はもともと精悍な騎馬民族として行動してきました。中央アジアの草原から馬と車輪付きの馬車を持ってヨーロッパに渡来した民族です。彼らは木で作った車輪の寿命を延ばすために、動物の皮や木のタイヤの代わりに鉄のタイヤを取りつける方法を発明します。4輪の馬車を考案したのもケルト人です。しかも前輪によって舵取りができるようにしたといわれます。戦車や馬車が武器とが使われていきます。

Galliaの古地図