アジアの小国の旅 その八十二 ネパール

ネパール連邦民主共和国(Republic of Nepal)に移ります。東、西、南の三方をインドに、北方を中華人民共和国チベット自治区(Tibet Autonomous Region)に接する西北から東南方向に細長い内陸国です。国土は世界最高地点エベレスト(Mount Everest)を含むヒマラヤ山脈(Himalayan Mountains)および中央部丘陵地帯と、ガンゲティック平原(Gangetic Plain)yや南部のタライ平原(Tarai Plain)から成ります。この平原はネパールの穀物地帯です。

コサイ川(Kosi)、ガンダック川(Gandak)、カマリ川(Karnali)は急峻な谷を流れ、潅漑や水力発電の源となっています。1982年から世界銀行(World Bank)、クエート(Kuwait)、日本などからの資金によるダムの建設などで水害も抑制されているといわれます。

2006年のロクタントラ・アンドラン(Loctantra Andran)という民主化運動の結果、事実上の絶対君主制から象徴君主制へ移行します。ネパール語でロクタントラは「民主主義」、アンドランは「運動」を意味し、すなわちギャネンドラ国王(King Gyanendra)独裁に反対する運動でした。国王は国家元首としての地位を失い、首相がその職務を代行します。国号は「ネパール王国」から「ネパール国」に変更されます。

海抜1,324mにあるのが首都のカトマンズ(Kathmandu)です。政治や経済の中心です。2015年4月にネパール中部を襲ったマグニチュード7.8の大地震によって約9,000名の死者と多数の怪我人がでました。カトマンズ市内の歴史的な建造物も破壊されます。カトマンズは今もヒマラヤ登山の玄関口としての役割を果たしています。https://www.youtube.com/watch?v=nMoYUkWYfIs