チャーター・スクール

Last Updated on 2025年1月7日 by 成田滋

アメリカの学校の一形態の紹介です。幼児から15才の児童生徒を対象とした教育をしているチャーター・スクール(Charter School)です。チャーター・スクールというのは、いわば半官半民のような運営の学校です。民間の人々が学校の設立に関わり、州政府がこれを認可するのが普通です。カリキュラムは独自で特色のあるものとするのが売りです。チャーターとは「契約」といったような意味です。

コロラド州にあるNew Visions Charter Schoolのモットーは「Chance to Grow」。成長への挑戦とでもいいましょうか。現在は州からの援助を受けています。公立学校の場合、生徒一人当たりの州からの補助は9,000ドル、チャーター・スクールの場合は6,000ドルあまりとなっています。従って、多くのチャーター・スクールは地元からの寄付にも頼っています。この学校の授業料は幼稚園を除いて無料となっています。カリキュラムが特色があるために、公立の校区にあってもこの学校を選ぶ市民多く、入学志望はくじ引きとなっています。

この学校のカリキュラムは高い学力をつけさせるということに尽きます。そのため、Core Knowledgeというアメリカ史を中心としてアメリカの地理、歴史、文化を系統的かつ総合的に教えることを謳っています。しかも一クラスサイズは20名以下で運営されています。市民の学校に対する期待も高く、ボランティアも多く学級に入っています。自分たちで創った学校という意識が市民の間で高いからです。

通常、チャーター・スクールは3年毎に州によって教育成果が評価されます。成果の評価は、教職員に対して、教育の質の向上という動機を与えています。評価が低いと州からの補助が減らされたり改善勧告がでたり、廃止に追い込まれたりします。

New Visions Charter Schoolのカリキュラムや理事会による予算、決算報告書も公開しています。是非サイトにお立ち寄りを。